2019年6月14日の東京株式市場では、美容機器メーカーとして知られるヤーマン(YA-MAN)の株価が突如として急騰し、市場の大きな注目を集めました。一時は前日と比較して15%(135円)高となる1,039円まで価格を上げるという急反発を見せたのです。この活況の背景には、前日13日の取引終了後に発表された2019年4月期の好決算が深く関わっています。特に、中国をはじめとする海外市場での美容関連商品の販売が非常に好調だったことが、投資家の買いを呼び込む大きな要因となりました。
この日のヤーマン株の商いは、非常に熱を帯びたものでした。売買代金は58億円と、前日の8倍にまで膨れ上がっており、個人投資家を中心に積極的な買いが入ったことが見て取れます。しかし、高値を付けた後は、利益を確定させようとする売り注文に押されるかたちで上げ幅を縮小し、終値は前日比5%(49円)高の953円で取引を終えました。それでも、この急騰は、同社の業績に対する市場の期待が非常に高いことを示す出来事と言えるでしょう。
気になる業績の中身ですが、2019年4月期の連結純利益は前の期と比べて4%増となる35億円を達成いたしました。この増益を牽引したのは、何と言っても主力製品である美顔器などの美容品販売です。なかでも、利益率が高い海外向けの販売が非常に好調で、その中心は中国でした。中国の巨大ネット通販企業であるアリババ集団を通じた販売などが大きく伸びたほか、韓国市場でも好調な推移を見せました。さらに、消費者へ直接販売を行う直販事業の好調も、利益を押し上げる一助となっています。
日本の美容製品は、中国をはじめとするアジア圏の顧客から絶大な支持を得ています。ヤーマンの美顔器などの美容品は、その人気を象徴する商品の一つと言えるでしょう。SMBC日興証券の太田千尋氏は、市場で懸念されていた中国経済の減速にもかかわらず、ヤーマンの中国事業が勢いを失わずに好調を維持していることが確認できたため、これが株価の上昇に直結したと分析しています。このニュースは、SNS上でも「やっぱり中国での日本の美容品人気はすごい」「ヤーマンの美顔器、私も使ってるけど効果抜群だから納得」といった、好業績に納得するような反響が多数見受けられました。
実は、ヤーマンの株価は、2019年1月に中国政府が**電子商取引法(EC法)を施行した影響などから下落基調が続いていた経緯があります。このEC法とは、主に海外から中国国内へ商品を販売する際に、納税や許認可などの規制を強化する法律のことで、当初は業績へのマイナス影響が懸念されていました。その結果、株価は昨年末と比較して約3割も安い水準にまで下がっていたのです。
しかし、今回の決算で中国事業の底堅さが証明されたことで、市場の評価は大きく変わろうとしています。今後の業績予想に基づくPER(株価収益率)**は14倍台と、同業他社のポーラ・オルビスホールディングスの26倍台と比較しても、まだ割安な水準にあることが指摘されています。PER(Price Earnings Ratio)は、株価が1株当たり純利益の何倍かを示し、一般に数値が低いほど割安と判断される指標です。国内証券の関係者からは、「もし中国の景気回復などが確実になれば、この割安感に着目した買いがさらに流入する余地がある」との見方も出ており、今後の株価の動向に大きな期待が持てる状況です。
私見として、これほどまでに海外市場、特に中国での支持を得ているヤーマンのブランド力と製品力は、まさに目を見張るものがあります。規制強化の懸念を乗り越え、好業績を達成した事実は、同社が今後も成長を続けていく上での大きな自信につながるはずです。日本の「美」をリードする企業として、今後のさらなるグローバル展開にも期待せずにはいられません。
コメント