【チャイナ・プラスワンで躍進】ベトナム・ダナンを拠点に日越ビジネスを加速!アイ電子が仕掛ける人材紹介と賃貸工場事業の未来

栃木県大田原市に本社を構える電子機器製造のアイ電子工業は、ベトナム中部の主要都市ダナンを海外ビジネスの要衝としています。2019年6月17日時点で、同社は賃貸工場事業を基盤としながら、入居企業の要望に応えるうちに、日本とベトナムを結ぶ人材紹介へとビジネスの幅を広げてきました。企業の事業活動を円滑に進めるための仕組みを現地で整えてきた結果、単なる製造業の枠を超えた深みを増しているのです。

アイ電子工業の先代社長である高橋徳経氏がダナンの地に目を付けたのは2005年です。高橋氏は、電子機器の受託生産を拡大させるために視察で訪れたダナンの、どこか栃木の田園風景にも似たのどかな雰囲気に親近感を覚えたといいます。ダナンは、ベトナムの主要都市である首都ハノイやホーチミン市に比べ、当時人件費が比較的安く、今後の経済発展の可能性を秘めている地域であると判断し、翌2006年に賃貸工場6棟を建設しました。うち1棟は自社工場として使用したものの、採算が合わず撤退に至り、当初は日本国内でのダナンの知名度の低さから、賃貸工場も2年間入居がないという苦難の時期もありました。

しかし、転機が訪れます。中国での人件費高騰を背景に、製造拠点を中国以外に求める「チャイナ・プラスワン」を検討する企業が急増したのです。現社長の高橋温氏は、この機運に乗じて入居企業が立て続けに決まり、その後2回の増築を経て、現在の入居企業は実に約20社にまで拡大したと語っています。賃貸工場事業が軌道に乗ったことで、入居企業からは「優秀な現地人材を採用したい」という具体的な要望が寄せられるようになります。このニーズに応えるため、アイ電子工業は、ダナン大学をはじめとする現地の有力大学と提携し、日本語学科やIT(情報技術)学科の学生などをインターンシップ生として受け入れる体制を構築しました。

この仕組みは、学生が就業体験を経た上で入社できるため、高い定着率を誇り、企業からの評価も非常に良好です。当初は現地企業への紹介に限定されていましたが、日本国内で深刻化する人材不足の状況を踏まえ、2016年からは日本企業も紹介先に加わりました。これまでに日本へ送り出したベトナム人材は15名に上っています。顧客の要望に地道に応え続けてきた結果、単なる製造拠点提供にとどまらない、日越の架け橋となるビジネスへと進化している点に、私は大きな可能性を感じます。ニーズを深掘りし、それをビジネスに昇華させる柔軟性と実行力こそが、同社の強みでしょう。

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日本の新制度とダナン進出企業ネットワークの構築

日本国内の外国人労働者の受け入れ体制にも変化が見られます。2019年4月から始まった、外国人労働者を受け入れるための新しい在留資格**「特定技能」制度は、特に深刻な人手不足に対応するために設けられました。高橋社長は、この新制度に合わせて、企業が特定技能の外国人を雇用し、その生活を支援するための計画づくりなどを担う「登録支援機関」の認定を申請中です。これは、現地での人材育成に関するノウハウが、日本企業の外国人雇用**や生活支援の分野で活かせるという自信の表れといえます。ベトナムでの地道な活動が、新たなビジネスチャンスを生み出しているのです。

ダナンは、世界遺産の古都「ホイアン」にも近く、観光地としても注目度が高まっています。成田空港や関西国際空港から直行便が就航するなど、少しずつその知名度を向上させています。アイ電子工業の本社がある栃木県からも、製パン、理美容、ウェブ製作など、多様な業種の企業がダナンへの進出を開始している状況です。高橋社長は、2019年6月中に、ダナンへ進出している企業を中心とした任意団体を発足させる予定です。この団体を通じて、会員企業に現地情報を提供することで、「栃木との懸け橋」となりたいと語っています。企業のネットワークづくりは、やがてアイ電子工業自身の事業の輪を広げることにも繋がるでしょう。

創業者の高橋徳経氏が1980年に個人事業として創業し、富士通からの携帯電話の組み立て工程受託などで業績を拡大してきたアイ電子工業は、現社長の温氏が2013年に就任して以降、従業員約100名、2018年12月期の連結売上高は15億円を達成しています。賃貸工場から始まったダナンでの事業は、外国人労働者の紹介という、日本社会が直面する課題解決の一端を担う分野にまで発展しており、その積極的な展開は、SNSなどでも「中小企業がここまでグローバルに展開できるのはすごい」「日越双方にメリットのある事業だ」といった肯定的な反響があるでしょう。今後の日越ビジネスの成功事例として、引き続き注目されるに違いありません。

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