【2019年防衛白書】揺らぐ日韓関係と「インド・豪州」の急浮上!変貌する日本の安全保障最前線

日本の防衛政策の指針となる「防衛白書」が、2019年09月27日に公表されました。毎年この時期に発行される白書は、周辺国の軍事動向や日本がどの国と手を取り合っていくのかを示す重要な羅針盤です。今回の内容を読み解くと、これまでの国際関係のパワーバランスが劇的に変化している様子が鮮明に浮かび上がってきました。特に注目すべきは、これまで緊密だった隣国との距離感の変化と、新たなパートナーシップの台頭です。

今回の白書で最も衝撃を持って受け止められたのは、韓国に関する記述の後退でしょう。安全保障協力の章において、これまで米国に次ぐ2番目に記載されていた韓国の順位が、一気に4番目へと転落しました。背景には、2018年10月に発生した自衛艦旗「旭日旗」を巡る問題や、2019年08月に韓国側が決定した日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄通告があります。かつての緊密な連携は影を潜め、防衛省側からも「紹介すべき実績がない」という冷ややかな声が漏れています。

ここで専門用語を解説しましょう。GSOMIA(ジーソミア)とは、防衛上の機密情報を他国と共有する際に、その秘密が漏れないよう守るための国際的な約束事です。これを破棄するということは、文字通り「背中を預け合える関係」にヒビが入ったことを意味します。河野太郎防衛相は2019年09月27日の会見で、日韓関係の重要性を説きつつも、韓国側に賢明な判断を求める姿勢を崩しませんでした。SNS上でも、この「距離感の変化」に対して驚きと不安の声が渦巻いています。

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「自由で開かれたインド太平洋」へ!豪州・インドとの新時代

韓国との冷え込みとは対照的に、存在感を強烈にアピールしているのがオーストラリアとインドです。白書では、日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋構想」に基づき、これら2か国を戦略的な重要パートナーとして格上げしました。特に「準同盟国」とも目される豪州については、2ページ以上にわたる異例の厚遇で紹介されています。2019年09月現在も北海道で初となる戦闘機の共同訓練が実施されており、実戦的な連携はかつてないほど深まっていると言えるでしょう。

2番手に浮上したインドとの関係も、加速の一途をたどっています。2019年12月には初となる外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)が予定されており、物資を融通し合う「物品役務相互提供協定(ACSA)」の締結も見据えた動きが加速しています。2プラス2とは、外交と防衛のトップが直接話し合うハイレベルな枠組みであり、これが実施されることは、両国の信頼関係が最高潮に達している証拠です。ASEAN諸国も含め、南方に新たな協力の輪が広がっている様子が伺えます。

一方で、巨大な軍事力を誇る中国に対しては、複雑な舵取りを迫られています。白書では軍事拡大への強い懸念を継続しつつも、2019年04月に海自艦艇が7年半ぶりに訪中するなど、関係改善の兆しも併記されました。宇宙、サイバー、電磁波といった「新領域」での軍拡競争が激化する中、日本は毅然とした防衛力を備えつつ、対話の窓口を広げるという極めて高度なバランス外交を求められています。これからの日本の安保戦略は、まさに歴史的な転換点にあると私は確信しています。

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