高級リゾートの未来を担うキーパーソンは? リゾートトラストが2019年7月1日付で断行する組織改革と注目人事

高級リゾートホテルの運営や会員制事業を手掛けるリゾートトラストが、2019年7月1日付で大規模な機構改革と人事異動を発表しました。この人事は、同社の主要な事業である「ホテル&リゾート本部」と、ハイエンドな会員制検診サービスを担う「メディカル本部」の体制を大きく変えるものであり、今後の事業戦略を占う上で非常に重要な動きと言えるでしょう。特に「ハイメディック事業」の強化と、リゾートホテル部門における営業体制の再編が鮮明になっています。

まず、ホテル&リゾート本部では、営業体制の再編が目立ちます。副本部長を務めていた芝勝也氏は、新たに「カハラ推進担当」に就任しました。これは、同社が手掛けるハワイの高級ホテル「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」のブランド展開や日本への導入といった、グローバル戦略の中核を担う重要なポジションへの異動と考えられます。また、「ジェネラルセールスマネージャー」、略してGSMと呼ばれる営業統括の役職にも大きな動きがあり、関西S&M・GSMだった桂幸司氏が「S&M担当統轄GSM」へと昇格し、営業部門全体を統括する立場となります。さらに、芦屋ベイコート倶楽部の総支配人には金村輝男氏が着任するなど、現場のトップにも新たな顔ぶれが並びました。

特に注目すべきは、「メディカル本部」における大胆な組織改革です。同本部の根幹を成す「ハイメディック事業部」が、「ハイメディック営業事業部」と「ハイメディック運営事業部」の二つに分割されたのです。ハイメディックとは、リゾートトラストが提供する会員制の高度総合検診システムであり、高精度な医療機器と専門医による質の高い健診サービスが特徴となっています。この分割は、営業・集客機能と、実際の健診の質を維持・向上させる運営機能を明確に分離し、それぞれの専門性を高める狙いがあると考えられます。

この事業部分割に伴い、人事も大きく動いています。ハイメディック事業部長だった伊藤豪氏は「ハイメディック事業担当統轄事業部長」として、新体制を全体的にリードする役割を担うことになりました。また、新設された「セールス&プロモーション部」には池上直子氏が、そして健診の品質管理を担う「クオリティマネジメント」には和田亜紀子氏が就任するなど、専門部署に女性管理職が登用されている点も見逃せません。この動きは、きめ細やかなサービスが求められるハイメディック事業において、質の高いサービスとブランドイメージを一層強化しようという同社の強い意志の表れと拝察いたします。

さて、このリゾートトラストの人事発表に関して、SNS上では特に大きな反響は見受けられませんでした。これは、上場企業の定期的な組織体制の変更や、役職名が専門的である人事異動が中心であったためかもしれません。しかし、一企業が未来の事業展開を見据えてどのような布石を打っているのかは、非常に興味深い視点と言えるでしょう。豪華なリゾート事業と最先端のメディカル事業という、一見異質な二つの柱をどのように連携させ、さらなる成長を目指すのか。2019年7月1日以降の新体制によって、リゾートトラストのサービスがどのように進化していくのか、大いに期待が持てる発表ではないでしょうか。

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