2019年10月07日現在、世界の製造業を支える鉄鋼・非鉄金属業界に暗雲が立ち込めています。日本経済新聞社が発表した主要30業種の天気図によれば、2019年10月から12月期にかけての景況感は厳しい局面を迎える見通しです。この不透明な状況の背景には、長期化する米中貿易摩擦による世界的な景気後退が深く関わっています。
現在、世界市場では鋼材価格の下落が顕著となっており、業界関係者の間でも不安が広がっている状況です。かつては鉄鉱石などの原材料価格の高騰が収益を圧迫していましたが、現在はそのコスト面での懸念は和らぎつつあります。しかし、中国による鉄鋼の増産体制が継続されていることで、供給過剰による価格変動の波が激しくなっているのです。
SNS上では「製造業の源流である鉄鋼が悪化すると、波及効果が怖い」「中国の動向一つで相場が振り回されすぎる」といった、先行きを懸念する声が目立っています。実際に、非鉄金属の分野においても中国の景気減速は深刻な影を落としています。スマートフォンや自動車に欠かせない銅やアルミニウムの需要が、目に見えて低下しているためです。
内需の停滞と編集部が読み解く業界の正念場
国内に目を向けても、決して楽観視できる情勢ではありません。これまでは堅調だった建設資材向けの荷動きですが、現在は足踏み状態が続いています。いわゆる「内需」と呼ばれる国内の消費活動において、建材を中心とした物流が停滞していることは、日本の基幹産業にとって非常に大きな痛手といえるでしょう。
ここで専門用語を整理すると、内需とは国内の個人消費や設備投資による需要を指します。一方、鉄鋼などの相場を左右する「市況」は、現在のように供給が需要を上回る供給過剰の状態では、価格が維持しづらくなります。2019年10月時点では、まさにこの需給バランスの崩れが、業界全体の「天気図」を雨模様にさせている主因です。
私個人の見解としては、今回の景気後退は一時的な調整局面ではなく、構造的な変化の前触れであると感じます。米中という二大巨頭の対立は、単なる貿易の問題を超え、サプライチェーン全体の再構築を迫っているからです。企業には今、従来の大量生産モデルからの脱却と、高付加価値製品へのシフトによる「守りの経営」が求められるでしょう。
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