2019年10月07日現在、日本の基幹産業であるプラント建設と造船の分野において、行く手を阻む暗雲が立ち込め始めています。特にエネルギー関連の施設を建設する「プラント」業界では、中東地域における地政学リスク、つまり政治や軍事的な緊張がもたらす経済への不確実性が急速に高まってきました。これに加え、北米市場での深刻な労働力不足が現場の生産性を押し下げており、利益を確保するための採算管理はかつてないほど困難な局面を迎えています。
SNS上では「現場の負担が大きすぎる」「コスト管理が追いつかない」といった悲痛な声も散見され、現場レベルでの危機感が浮き彫りとなっている状況です。プラント事業は一度受注すれば数年にわたる長期プロジェクトとなるため、現在のようなコスト増は経営の根幹を揺るがしかねません。こうした外部環境の悪化は、企業の努力だけではカバーしきれない領域に達しているといえるでしょう。
造船業界を襲う中韓勢との激化する競争とコストの壁
一方の造船業界に目を向けると、こちらもまた視界不良な状態が続いています。中国や韓国の造船メーカーとの受注合戦は激しさを増すばかりであり、価格競争力で劣勢に立たされる場面も少なくありません。さらに、船体の主材料となる鋼材の価格が高騰していることも、メーカーの利益を激しく圧迫する要因となっています。燃費性能や環境負荷の低減を追求した「付加価値の高い船」への期待は大きいものの、肝心の受注が伸び悩んでいるのが現実です。
編集者としての視点ではありますが、日本の「ものづくり」の象徴であるこれらの業界が、これほどまでに苦境に立たされている現状には強い懸念を抱かざるを得ません。特に造船における鋼材価格の転嫁が難しい現状は、構造的な問題を孕んでいます。2019年10月から12月にかけての景気天気図は、非常に厳しい「雨」の状態が続くでしょう。今後は、既存のビジネスモデルに固執せず、デジタル化による効率化や、圧倒的な技術優位性の確立が急務となります。
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