JTBとJCBを間違う大学生? 2019年就活のリアル、「テレビ離れ」で企業名を知らない学生たちへ贈る第一歩

2019年5月28日、就職活動を控える大学生の「企業名を知らない」実態が、就活コラムニストの上田晶美氏によって明らかにされ、話題となりました。講義中、ある学生が「JTB(日本交通公社)ってカード会社かと思いました」と発言したというのです。これは、旅行業界大手の「JTB」と、クレジットカード大手の「JCB」を混同したものでした。SNSでは「確かにテレビCMを見ないから、企業名を知らないかも」「自分も略称は自信ないな」といった、学生のメディア接触の変化を背景とした声も聞かれました。

確かに、現代は企業名がアルファベット3文字の略称、いわゆる「スリーレターコード」で呼ばれることが非常に多くなっています。JR(日本旅客鉄道)、JA(農業協同組合)、JAL(日本航空)など、「J(ジャパン)」で始まる主要な企業・団体だけでも多数存在し、就活生でなくても混同しやすい環境があるのは事実でしょう。しかし、専門家が指摘するのは、こうした混同以前の、根本的な「知っている会社名の少なさ」なのです。

なぜ、これほどまでに企業名を知らない学生が増えたのでしょうか。その大きな理由の一つとして「テレビ離れ」が挙げられています。かつては、テレビ番組の合間に流れるCMが、企業の名前や事業内容を「キャッチフレーズ」と共に繰り返し私たちの耳に届けてくれました。これにより、特に意識しなくても多くの企業名が自然と記憶に刷り込まれていたのです。

しかし、2019年当時の学生たちの時間の多くは、テレビからスマートフォンへと移行しました。空き時間にはゲームをしたり、お気に入りのYouTuberの動画を見たりすることが主流です。YouTubeにも広告は表示されますが、テレビCMと違って「スキップ」ボタン一つで簡単に飛ばすことができるため、企業名が記憶に残る機会は圧倒的に少なくなっていると考えられます。

「やりたいことも、目指す会社もわからない」状態から就活をスタートするのは、非常に道のりが遠く感じられるでしょう。大学の担当者が「ニュースを見るように」と指導しても、当の学生はスマホで芸能トピックスを眺めるだけ、というケースも少なくないようです。筆者は、就活を意識したら、まず「会社名を知る」ことから始めてみてはどうかと提案しています。

その第一歩は非常に簡単です。普段あなたが飲んでいるジュースや、食べているお菓子のパッケージの裏側を見てみましょう。そこには必ず「製造者」として会社名が書かれています。「この商品は、あの会社が作っていたのか」と関心を持つこと。これこそが、大学1、2年生の低学年からでも始められる、就職活動の立派な準備の一つと言えるでしょう。

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