2019年6月18日、日本のビール業界に大きな注目を集める協調の動きが発表されました。サッポロホールディングス(HD)とサントリーホールディングスという二大ビールメーカーが、販売競争の枠を超え、環境負荷の低減とコスト削減を目指す「軽量缶」の普及で手を組むという、異例のタッグです。これは、ビール各社が以前から進めてきた共同輸送の取り組みに続く、新たな協調の領域の拡大と見て間違いないでしょう。
この協業の核となるのは、サッポロHD傘下のサッポロビールと製缶大手の大和製缶が共同で開発した革新的な軽量化技術です。特に注目すべきは、ビールの密封性を保つ重要な部分である「蓋」の重さを、従来よりも約1割弱も軽減することに成功した点でしょう。蓋を薄くしながらも、中身の液体を外に漏らさない高い密封性を維持するという、高度な技術が結実しています。サッポロは、この技術をまず千葉工場(千葉県船橋市)から導入を始めているということです。
サッポロHDは、この新しい蓋の技術と、すでに一部製品で採用していた国内最軽量クラスの「缶の胴体部分」を組み合わせることで、缶全体での重さを最大で0.4グラム削減し、13.6グラムという国内最軽量レベルのアルミ缶を実現できる見込みです。これは、同社がビールや缶チューハイなどで年間10億本も扱うアルミ缶の、最大3%のアルミ使用量削減につながるとされています。同社は、2022年までに缶チューハイなど一部製品を除くすべてをこの最軽量缶へ切り替える方針を示しており、その本気度が伺えます。
そして、このサッポロが開発した軽量化技術を、ライバルであるサントリービールも積極的に採用しています。サントリービールは、2019年2月からこの軽量缶の蓋技術を群馬県の工場で既に導入を開始しているのです。さらに、アサヒビールも、ビール系の缶への導入に向けた検証を始めているということで、業界全体でこの軽量化技術が広がる可能性があります。アルミ缶の軽量化は、アルミの採掘や精製で大量に排出される二酸化炭素(CO2)の削減という、地球温暖化対策に大きく貢献します。また、資材の節約や物流の効率化によるコスト削減効果も期待できるため、消費者にもメリットがあるでしょう。
🌍環境配慮と競争緩和への期待:SNSでの反響
こうした大手メーカー同士の協調は、単なるコスト削減策にとどまりません。アルミのような資源を多く消費する素材の使用量を減らすことは、現代社会が直面するサステナビリティ(持続可能性)の課題に、企業が真摯に向き合っている証拠だと評価すべきだと私は考えます。消費者にとっても、環境に配慮した製品を選ぶ動機付けとなり、企業のブランドイメージ向上にも繋がるはずです。ビール各社が、従来の熾烈な販売競争とは一線を画し、「協調領域」と「競争領域」を賢く使い分ける動きは、今後の日本経済における模範的な経営戦略の一つとなっていくでしょう。
このニュースに対するSNSの反響は非常に好意的です。「ライバル同士が協力するなんて素晴らしい」「環境に良いことはどんどんやってほしい」「0.4グラムでも10億本分となればすごい節約だ」といった声が多数見受けられ、企業が環境問題に取り組む姿勢への期待の高さが反映されています。また、「缶が軽くなることで、店頭での陳列作業や、自宅に持ち帰る際の負担が減る」といった、物流や消費者目線での実利的なメリットを指摘する意見もあり、メーカーの技術革新が日常の利便性向上にも繋がっていることが分かります。
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