2019年10月15日、千葉県にある幕張メッセにて国内最大級のIT・家電見本市「CEATEC(シーテック)2019」がついに幕を開けます。節目となる20回目を迎えた今年、このイベントは大きな決断を下しました。それは、イベント名称からあえて「JAPAN」という言葉を外すという、ドラスティックなブランド刷新です。これまでは日本国内の最新技術を披露する場としての色彩が強かったのですが、今後は世界基準のプラットフォームへと進化を遂げる姿勢を鮮明に打ち出しています。
SNS上では、この大胆な方針転換に対して「日本の枠に収まらない技術革新に期待したい」といったポジティブな声が上がる一方で、「日本の独自性が薄れるのではないか」という懸念も散見されます。しかし、主催者側の狙いは明確です。物理的な国境を意識させないグローバルな展示会へと脱皮することで、海外からの投資家や来場者をより積極的に呼び込む狙いがあるのでしょう。こうした攻めの姿勢こそが、停滞する市場に新たな風を吹き込む鍵になるに違いありません。
異業種参入で加速する「Society 5.0」の実現
今年の展示会で特筆すべきは、電機メーカーという従来の枠組みを超えた多彩な企業の顔ぶれです。例えば、航空業界の巨頭であるANAホールディングスなどが初出展を果たしており、産業の垣根が急速に溶け合っている様子が伺えます。これは政府が提唱する「Society 5.0」という概念を具現化したものといえるでしょう。この言葉は、狩猟、農耕、工業、情報に続く5番目の新しい社会を指し、テクノロジーを駆使して経済発展と社会的課題の解決を両立させる未来社会を意味します。
個別の製品を紹介するだけの段階は終わり、現在はサービスやシステム全体でいかに生活を豊かにするかという視点が不可欠となっています。編集部としては、家電というカテゴリーを飛び越えたこの「異種格闘技戦」のような盛り上がりこそが、今の日本に最も必要なエネルギーだと感じます。多様なプレイヤーが混ざり合うことで、私たちの想像を超えるようなイノベーションが生まれるはずです。2019年10月11日現在の熱気そのままに、会場では未来の当たり前が次々と提示されることでしょう。
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