EC(電子商取引)市場の拡大に伴い、私たちの生活に欠かせない宅配便の需要は年々増加の一途を辿っています。国土交通省のデータによると、2017年度の宅配便取扱数は42億個を突破し、前年度から2億個以上も増加しました。一方で、この増え続ける荷物に対応するドライバー不足は深刻な社会問題です。厚生労働省の2019年4月時点のデータでは、運送ドライバーの有効求人倍率は2.91倍という高い水準が続いており、現場の負担は増すばかりでしょう。
こうした状況を打破し、物流業界の効率化を強力に推し進めるため、地図関連サービスの最大手であるゼンリンデータコムと、配車システムのスペシャリストであるライナロジクスがタッグを組み、新たなソリューションを開発しています。両社が共同開発を進めているのは、宅配事業者向けの支援サービス**「モビリティプラットフォーム(仮称)」です。この画期的なサービスは、2019年9月にも提供が開始される予定とのことです。
このサービスの核となるのは、膨大な情報量を持つゼンリンの住宅地図データと、人工知能(AI)を駆使して最適な配送計画を自動で作成するライナロジクスの高度な技術の融合です。AIとは、人間の脳が行うような学習、推論、判断といった知的な作業をコンピューターに行わせる技術のことで、この分野では現在、目覚ましい進歩が見られます。この強力な組み合わせにより、経験の浅いドライバーでも、まるでベテランのように効率良く配達できる最短経路の案内などが実現する見込みです。
具体的には、詳細な地図情報に加え、どこに車を停められるかを示す駐停車が可能な場所や、時間帯ごとの交通状況といった、配達現場で本当に役立つ具体的なデータが両社間で共有されます。そのデータを基にAIが瞬時に最適な配送ルートを導き出し、実用的なサービスとしてドライバーに提供されるのです。これにより、ドライバー一人ひとりの生産性が向上し、深刻な人手不足の解消に大きく貢献することが期待できます。
この「モビリティプラットフォーム」がもたらす効果は、物流業界だけに留まるものではありません。訪問医療・介護の分野や、旅客輸送など、決められたルートで複数の場所を効率的に移動する必要がある幅広い業務分野への応用も可能だと見られています。まさに、AIと地図情報の融合が、社会全体の移動とサービス提供のあり方を変革するロジスティクス革命の第一歩と言えるでしょう。
このニュースに対し、SNS上では「これは画期的だ」「地図のゼンリンとAIの組み合わせは最強すぎる」「物流が楽になるならどんどん導入してほしい」といった期待の声が多く上がっています。特に、ドライバーの方々からは「これで少しでも負担が減ればありがたい」といった切実な声も見受けられます。私見ですが、労働集約的になりがちな宅配業務にAIという「頭脳」を取り入れることで、ドライバーがより質の高いサービス提供に注力できる環境が整うことは、社会全体にとって大きなメリットになると確信しています。
AIによる自動化が働き方を変える
このAIを活用した配送計画の自動作成は、経験や知識に依存していた従来のやり方から脱却し、働き方を根本から変える可能性を秘めています。例えば、これまで配達効率を上げるために必要だった「このエリアの抜け道はここ」「この時間帯はここで渋滞しやすい」といった属人的なノウハウを、AIがデータとして吸収・活用してくれます。これにより、新人もすぐにベテラン並みの効率で業務をこなせるようになるため、人材育成の時間とコストの削減にも繋がるでしょう。
さらに、AIが最短ルートを算出することで、無駄な走行距離が減少し、燃料費の削減やCO2排出量の削減**といった環境面でのメリットも期待できます。これは、企業にとっても社会にとっても持続可能な取り組みと言えます。ゼンリンデータコムとライナロジクスの共同開発が、物流業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させ、人手不足という難題に立ち向かう力強い一歩となることを、私たちは期待して見守っていくべきでしょう。
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