2019年10月18日、政府は東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた交通混雑緩和の対策会議を実施しました。この席で、開催期間中の都心部における宅配便の「時間指定サービス」を一時中止するよう、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の3社へ要請する方針が固められたのです。
これまで当たり前のように利用してきた便利なサービスが制限されるかもしれないというニュースは、SNS上でも大きな波紋を広げています。「不在が増えて逆に非効率では」という懸念がある一方で、「物流ドライバーの負担を減らす絶好の機会だ」と肯定的に捉える意見も目立っているようです。
物流の「ラストワンマイル」と渋滞緩和のジレンマ
今回の要請の背景には、2019年夏に行われた大規模な交通規制実験の結果が予想以上に厳しかったという現実があります。首都高速道路などで流入制限を試みたものの、目に見えるほどの渋滞解消には至りませんでした。そこで政府は、物流の効率を左右する時間指定サービスにメスを入れる決断を下したといえます。
専門用語で「ラストワンマイル」と呼ばれる、配送拠点からお客様の玄関先までの最終区間は、物流において最もコストと時間がかかる部分です。時間指定を守るためにトラックが特定の場所で待機したり、細かくルートを変更したりすることが、都心の道路を圧迫する一因となっているのは否定できない事実でしょう。
ヤマト運輸などはこの要請に対して前向きな検討を始めており、企業としての社会的責任を果たそうとする姿勢が伺えます。私個人の意見としては、この試みが単なる五輪対策に留まらず、過剰なサービスを見直し、持続可能な物流の形を社会全体で考えるきっかけになることを切に願っています。
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