J1首位・鹿島アントラーズに暗雲?17位松本山雅とのドローで露呈した主力不在の懸念とタイトルの行方

2019年10月18日の明治安田生命J1リーグ第29節において、首位に立つ鹿島アントラーズが最下位争いを強いられている17位の松本山雅FCと対戦しました。5月の前回対戦では5-0と圧倒的な大差で勝利していた相手だけに、ホームでの確実な勝ち点3が期待されていました。しかし、蓋を開けてみると非常に苦しい展開が待ち受けていたのです。

試合後の会見に臨んだ大岩剛監督は、開口一番に「前半はふがいない内容だった」と厳しい表情で振り返りました。指揮官が指摘するように、勝利への執念を序盤からピッチ上で表現できなかったことが、今回の足踏みの大きな要因と言えるでしょう。首位独走を狙うチームとしては、残留を争う相手の粘り強い守備を崩しきれなかった点は大きな反省材料となるはずです。

この日の鹿島は、攻撃の起点となる前線の上田綺世選手にボールが思うように収まりませんでした。パス回しのテンポも上がらず、中盤での不用意なロストから相手に主導権を渡す場面が目立ちます。さらに、セカンドボール(シュートや競り合いの後に誰の足元にもない状態のボール)を拾われる展開が続き、リズムを掴めないまま先制を許す苦しい展開となりました。

後半に上田選手が自ら得たPK(ペナルティキック)を冷静に沈めて同点に追いついたものの、反撃はそこまででした。現在の鹿島はレオ・シルバ選手やセルジーニョ選手といった、個の力で局面を打開できる主軸を怪我で欠いています。彼らのような「違いを作れる選手」が不在だったことで、松本の組織的なブロックを最後までこじ開けることができませんでした。

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三冠の夢潰え、残るタイトル奪取へ向けた背水の陣

チームの状況は決して楽観視できるものではありません。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は準々決勝で敗退し、先日のYBCルヴァンカップでも準決勝で姿を消すという、厳しい現実が突きつけられています。かつての「勝負強さ」を知るファンからは、SNS上でも「今の攻撃陣では守備を固められると厳しい」「主力の復帰が待ち遠しい」といった不安の声が上がっています。

大岩監督は「この悔しさをJリーグと天皇杯のタイトル獲得につなげたい」と、残された二冠へ向けて強い決意を語っています。しかし、リスタートとなる重要な一戦で勝ちきれなかった事実は重く、首位の座を死守するためには早急な立て直しが不可欠です。伝統ある鹿島の勝負哲学が今こそ問われる局面と言えるでしょう。

編集者の視点から言えば、今の鹿島に足りないのは「圧倒的な個の暴力」です。怪我人の復帰を待つのはもちろんですが、現有戦力でいかに松本のような守備的チームを攻略するか、戦術的なアップデートが求められています。次節以降、ライバルたちの追撃を振り切ることができるのか、リーグ終盤戦の戦いから一瞬たりとも目が離せません。

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