近年、高齢ドライバーによる痛ましい交通事故が相次いで発生しており、社会的な関心が高まっています。このような状況に対し、自動車部品業界のトップからは、技術開発を通じた安全への貢献を目指すという力強いメッセージが発せられました。2019年6月19日、日本自動車部品工業会(JAPIA)の岡野教忠会長は、「高齢者の運転による事故を防ぐのはなかなか難しい」と、問題の根深さを認めつつも、部品メーカーとしての責任を果たす決意を表明されました。
岡野会長ご自身も「私も高齢者である」と述べ、この問題を決して他人事として捉えていない姿勢を示されています。自動車メーカー、すなわち完成車メーカー(自動車の最終的な組み立てを行い、ブランドとして販売するメーカー)が、自動運転(AIやセンサー技術を用いて、人間が操作しなくても車が自律的に走行する技術)などの最先端研究開発を推進する中で、自動車部品メーカーもその役割を模索している状況です。単なる交通安全教育の徹底だけでは限界があり、技術的なソリューションの追求こそが、安全な社会の実現に不可欠だと言えるでしょう。
この自動車部品業界の姿勢には、SNS上でも大きな反響が寄せられています。特に「部品メーカーが担うべき役割は重要」「センサーやブレーキ技術など、目立たない部分での安全強化に期待したい」といった声が目立ちます。高齢化が進む日本社会において、自動車の安全性を底上げする技術、特に「踏み間違い防止」や「衝突被害軽減ブレーキ」といったADAS(先進運転支援システム)関連の部品技術への期待は非常に大きいものです。
私見ですが、この課題解決こそが、日本の自動車産業が世界に示すべき「おもてなしの安全」ではないでしょうか。高齢ドライバーをいたずらに批判するのではなく、彼らの安全な運転を技術で支えるというアプローチは、非常に建設的です。完成車メーカーの動きを待つだけでなく、「自動車メーカーと協力して何ができるか取り組んでいきたい」という岡野会長の言葉からは、自動車部品業界がその専門技術を活かし、積極的な解決策を提案していくという強い意志が感じられます。
高齢ドライバーの運転事故対策は、もはや待ったなしの状況です。このような背景から、自動車部品メーカー各社には、高齢者だけでなく全ての運転者が安心して利用できる、革新的で信頼性の高い「安全技術」の開発を、今後も徹底して追求していただきたいと心から願っています。