荘内銀行と北都銀行を傘下に収め、東北地方の経済を支えるフィデアホールディングスが、2019年10月29日に注目すべき業績修正を発表しました。同社が明らかにした2019年4月1日から2019年9月30日までの連結純利益は、前年同期比で12%減となる19億円規模に達する見通しです。当初は26%という大幅な減益を予想していただけに、この上方修正は市場関係者にとってもポジティブな驚きを持って受け止められています。
利益が予想を3億円も上回った背景には、国債をはじめとする債券の売却益が計画以上に伸長したことが挙げられます。「債券売却益」とは、銀行が保有する国などの借用証書(債券)を、購入時より高い価格で売ることで得られる利益を指します。SNS上では「地銀を取り巻く環境は厳しいが、運用と経営努力でカバーしている」といった、同社の粘り強い経営姿勢を評価する声が散見されており、地域金融機関への期待が改めて高まっているようです。
コスト意識の徹底が導いた減益幅の縮小
今回の業績改善を支えたもう一つの大きな要因は、人件費や物件費といった「経費」の徹底的な削減にあります。物件費とは、店舗の維持管理費やシステム利用料など、事業運営に不可欠なコストの総称です。これらを効率化したことで、収益構造がより強固なものへと変化したと言えるでしょう。単に資産を売却して利益を作るだけでなく、内部から体質改善を図る姿勢からは、将来の安定成長に向けた強い意志が感じられます。
私個人の視点としましては、この上方修正は単なる数字の帳尻合わせではなく、地銀再編が叫ばれる過酷な時代における「生き残り戦略」の成功例だと捉えています。デジタル化の波で店舗のあり方が問われる中、フィデアHDが見せた素早いコストコントロール術は、他の地方銀行にとっても一つの指針になるのではないでしょうか。地域に根ざした銀行が、知恵を絞って利益を確保し続けることは、地方創生の観点からも極めて重要な意味を持ちます。
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