北海道の景気が半年ぶりに上向きへ!日銀「さくらリポート」が示す地震からの復興と今後の展望

日本銀行は2019年10月15日、全国の地域経済動向をまとめた最新の報告書を発表しました。この中で、北海道エリアにおける景気の現状を「緩やかに拡大している」と位置づけ、2019年4月以来、実に半年ぶりとなる上方修正を行っています。日々の生活の中で、少しずつ活気が戻ってきていると感じていた方も多いのではないでしょうか。

今回の発表のベースとなっているのは「さくらリポート」と呼ばれる資料。これは日銀の全国にある支店が、各地の企業へ直接ヒアリングした結果などを集約し、年4回公表している地域経済報告の愛称となります。表紙が桜色であることから名付けられており、現場のリアルな声が反映された信頼性の高い経済指標として、多くのビジネスパーソンから注目を集めているのです。

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復興への歩みが後押しする道内経済

景気判断が引き上げられた最大の要因は、公共投資の順調な増加にあります。公共投資とは、国や地方自治体が税金などを使って道路や橋といった社会基盤を整備する事業のこと。とくに北海道では、2018年9月6日に発生した胆振東部地震からの復旧・復興に向けた工事が本格化しており、さらに発電施設の建設プロジェクトなども相次いで発注されている状況です。

実際に釧路市内の企業からは、「復旧工事の案件が非常に豊富で、地元だけでなく遠く離れた地域の建設業者にまで仕事が回ってくるケースが増加している」といった前向きな声が寄せられました。SNS上でも「道内のあちこちで工事車両を見かけるようになり、復興が進んでいる実感が湧く」「建設業界の友人が忙しそうだ」といった書き込みが相次ぎ、着実な歩みへの喜びが広がっている様子が窺えます。

消費増税の影響と今後の展望

個人消費の分野においても、明るい兆しが見受けられます。2019年10月1日に実施された消費税率の引き上げを前に、いわゆる「駆け込み需要」が発生したことが大きく影響したようです。駆け込み需要とは、税金が上がる前に自動車や家電などの高額商品、あるいは日用品をまとめ買いしようとする消費者の動きを指す言葉。この効果もあり、道内の消費全体は回復基調を保っています。

一方で、工場などでの生産活動は横ばいの状態が続いている模様です。自動車などに使われる輸送機械は海外向けの輸出が好調を維持しているものの、電気機械に関しては車載用部品を中心に少し元気がない動きとなっていると言えるでしょう。分野によって好不調の波が分かれている点は、今後の経済の行く末を占う上で少し気がかりな要素かもしれません。

一人の編集者として今回の発表を見つめると、大地震という未曾有の災害を乗り越え、北海道経済が力強く立ち上がっている姿には深く胸を打たれます。しかし手放しで喜んでばかりもいられません。今後は駆け込み需要の反動による消費の落ち込みや、復旧工事が落ち着いた後の反動減をいかにソフトランディングさせるかが重要になるはずです。引き続き、道内の動向を注意深く見守っていく必要があると考えます。

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