世界中のフィギュアスケートファンが待ち望んだ本格的なシーズンの幕開けとなる、グランプリシリーズ第1戦のスケートアメリカ。その最終日が、2019年10月19日にアメリカのネバダ州ラスベガスで開催されました。
グランプリシリーズとは、世界トップクラスのスケーターたちが集結し、世界一を争う最高峰の国際大会です。規定要素を短時間でこなすショートプログラムと、より長い時間で自由な構成を披露するフリースケーティングの合計点で競われる本大会において、日本勢の活躍に大きな期待が寄せられていました。
坂本花織の健闘と女子4回転時代の幕開け
女子シングルでは、ショートプログラムで2位の好位置につけていた坂本花織選手に注目が集まりました。しかし、フリースケーティングでは129.22点にとどまり、合計202.47点で惜しくも総合4位という結果に終わっています。
また、ショートプログラム3位だった樋口新葉選手は総合6位、山下真瑚選手は総合12位という結果でした。日本のトップスケーターたちにとって、今大会は世界の高い壁を改めて実感するほろ苦いスタートになったと言えるでしょう。
そんな中、世界中に衝撃を与えたのがロシアの15歳、アンナ・シェルバコワ選手です。彼女は最高難度のジャンプである「4回転ルッツ」をフリーで2度も成功させるという離れ業をやってのけました。
ルッツジャンプは、前向きに踏み切るアクセルジャンプに次いで難易度が高いとされています。それを4回転させるのは男子でも至難の業ですが、彼女はショートプログラム4位から見事な大逆転劇を演じ、合計227.76点でグランプリシリーズ初出場初優勝を飾りました。
SNSでの熱狂と男子シングルの結果
シェルバコワ選手の異次元の演技に対し、SNS上では「15歳で4回転ルッツ2本は信じられない!」「女子フィギュアも完全に新時代に突入した」といった驚嘆の声が次々と投稿され、現在も大きな反響を呼んでいます。
一方の男子シングルでは、日本の友野一希選手がショートプログラム8位から見事な巻き返しを見せました。フリーで力強い演技を披露し、合計229.72点で総合5位に入賞するという素晴らしい健闘を見せてくれています。なお、島田高志郎選手は総合10位でした。
男子の優勝は、アメリカのネーサン・チェン選手です。彼はショートプログラムとフリーの両方で首位に立ち、合計299.09点という圧倒的なスコアで大会3連覇を成し遂げ、王者の貫禄を存分に見せつけましたね。
これからのフィギュアスケート界への期待
今回の大会を通じて私が強く感じたのは、女子フィギュアスケートにおける技術革新の凄まじいスピードです。シェルバコワ選手の滑りは、女子も複数回の4回転ジャンプを強力な武器にする時代が到来したことを明確に証明していました。
圧倒的なジャンプ構成を持つ海外勢に対して、日本選手がいかに立ち向かっていくのか。高難度ジャンプの習得はもちろんですが、美しいスケーティング技術や豊かな表現力のさらなる研鑽が、今後の勝敗を分ける重要な鍵になっていくと私は考えております。
決して順風満帆なスタートとは言えなかった日本勢ですが、この悔しさをバネにして次戦以降で素晴らしい演技を見せてくれるはずです。氷上で紡がれる彼らの熱いドラマから、今シーズンも決して目が離せません。
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