【社会問題】認知症による行方不明者が6都府県で1000人超え!最悪の事態を防ぐ**「はいかい高齢者SOSネットワーク」**の重要性と課題

2019年6月20日、警察庁から公表されたデータは、私たちに**「認知症を原因とする行方不明者」の深刻な現状を突きつけました。2018年に警察に行方不明届が出された人数は、大阪府をはじめとする6都府県で1,000人を超えるという事態になっております。具体的には、大阪府が2,117人で全国最多となり、次いで埼玉県が1,782人**、兵庫県が1,585人、愛知県が1,422人、神奈川県が1,280人、東京都が1,246人と続き、これら主要な6地域だけで全体の半数以上を占める状況です。この数字は、超高齢社会が進む日本の喫緊の課題として、社会全体で受け止めるべきでしょう。

さらに憂慮すべきは、行方不明となった方の死亡確認数が年々増加し、高止まりしている点です。2018年には508人の死亡が確認されており、これは2016年の471人、2017年の470人からさらに増えてしまいました。主な死因は、判断力の低下により事故に巻き込まれる交通事故のほか、寒さによる低体温症などでの衰弱死、あるいは河川に落ちてしまう溺死など、痛ましいケースが目立ちます。体力や判断力が衰えた高齢者が、自宅から遠い場所まで徘徊(はいかい)してしまい、発見が遅れることは、文字通り命に関わる問題なのです。

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増え続ける行方不明者、早期発見のための情報共有が急務

認知症が原因で行方不明となった方のうち、2018年中に届け出がありながら、その年のうちに所在が確認できなかった方は197人に上ります。公共交通機関、例えば電車やバスを利用して遠方へ移動し、戻れなくなるケースも存在するため、一刻も早い発見が強く求められているのです。この状況に対し、警察庁は全国の警察本部に対し、いくつかの対策を推進するよう呼びかけています。

その一つが、届け出た方(家族など)の同意を得た上で、警察のウェブサイトやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用して行方不明者の情報を公開することです。また、地域の自治体や高齢者施設、そしてタクシー事業者などと連携し、行方不明になった高齢者を早く発見するための地域ぐるみの仕組みである**「はいかい高齢者SOSネットワーク」との情報共有を進めることも非常に重要です。このネットワークは、地域住民や協力機関が協力して、認知症による徘徊高齢者を捜索し、保護するための枠組みを指します。

しかしながら、こうした取り組みには地域ごとの温度差があるのも現実です。例えば大阪府警では2014年から、自治体や高齢者施設が保護した身元不明の方の顔写真や身体的特徴などの情報を掲載した「身元不明迷い人台帳」を、府警本部と警察署に整備しています。一方で群馬県警では、顔写真や手のひらの静脈の形状**(生体認証情報の一つ。一人ひとり異なるため、本人確認に役立ちます)といった本人確認用の情報をあらかじめ登録する活動を積極的に進めているのです。

個人情報の壁と社会の連携:私の見解

早期発見のための情報共有は、命を守る上で最優先されるべき課題ですが、そこには**「個人情報」というデリケートな問題が立ちはだかっています。警察庁の担当者も述べているように、これらの情報は個人情報に該当するため、外部の団体と情報を共有する際の具体的な情報とその運用方法については、自治体ごとに判断が分かれている状況です。この「壁」を乗り越え、いかに円滑で安全な情報共有の仕組みを構築できるかが、今後の鍵を握っていると言えるでしょう。

私の意見としては、生命の安全は何にも代えがたい価値であり、公的な機関が持つ個人情報についても、目的を「生命の保護」に限定した上での、より柔軟で一元的な情報共有の枠組みが求められると考えます。同時に、認知症以外も含めた2018年の行方不明者の総数が8万7,962人で前年より増加しているという事実(20歳代や10歳代の若年層も目立ちますが、80歳以上も1万1,326人いる状況)は、世代を超えた「見守り」の意識を社会全体で高める必要性を示唆しています。「地域の安全は地域で守る」という意識の共有こそが、悲劇的な事態を防ぐための最も強力な抑止力になるのではないでしょうか。

SNSでも、「自分の親も他人事ではない」「地域でできることを考えたい」といった共感や危機感を覚える声が多く上がっており、社会的な関心の高さを感じさせます。こうした市民の意識を具体的な行動へと結びつけるためにも、警察、自治体、そして民間の事業者による連携を深め、「はいかい高齢者SOSネットワーク」の更なる強化と、その運用方法の標準化・透明化**を強く望みます。

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