少子高齢化が進み、地域の「買い物難民」問題が深刻化する中、ITの巨人が小売業の救世主となるかもしれません。富士通は2019年度から、地図を活用した「商圏分析サービス」を本格的に開始します。SNSでは「こういうデータ活用が地方のスーパーには必要」「AIで出店場所を決められる時代か」といった期待の声が集まっています。
このサービスは、単なる地図ではありません。小売業者が持つ顧客情報や売上データと、国勢調査などの人口統計、世帯収入といった外部データを1枚の地図上に重ね合わせるものです。これにより、これまで勘や経験に頼りがちだった出店計画に、客観的なデータという強力な裏付けを与えることが可能になります。
最大の特徴は、これらの膨大な情報を富士通独自のアルゴリズム(計算手法や分析ロジック)で解析する点にあります。新店舗の需要が高いエリアや、競合が強い地域、逆に営業強化が望まれる場所などが、地図上で色や濃淡によって直感的に「見える化」される仕組みです。
このシステムの恩恵は、出店計画だけにとどまりません。倉庫と店舗の位置関係を分析し、最適な「物流配送ルート」を提案することも可能です。さらに、20店舗程度の分析であれば数十万円台からという価格設定も魅力的です。富士通が分析を代行するため、高価なシステム導入が難しい企業でも手軽に利用できるメリットがあります。
富士通の視線は、小売業の先にも向いています。2020年度からは、この技術を自治体向けにも展開する計画です。人口分布や道路網を分析し、バスルートの最適化や防災計画の策定といった、より公共性の高い課題解決への応用を目指します。富士通はこの地図関連事業で、今後2~3年以内に10億円の売上を目標に掲げています。
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