2019年11月29日、時代を切り拓く女性たちを讃える「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2020」の選考結果が発表され、サンリオエンターテイメントの社長を務める小巻亜矢さんが見事大賞に輝きました。小巻さんは東京都多摩市にあるサンリオピューロランドの館長も兼任しており、かつて経営危機に喘いでいた同施設を劇的なV字回復へと導いた立役者です。2018年度には年間来場者数が219万人という過去最高記録を樹立し、その手腕に熱い注目が集まっています。
彼女の歩んできた道のりは、決して平坦なものではありませんでした。大学卒業後にサンリオへ入社したものの、25歳で結婚を機に退職し、その後は11年間におよぶ専業主婦生活を送っています。3人の子供に恵まれながらも、次男との早すぎる別れや離婚という壮絶な経験を乗り越え、再び社会の舞台へと戻ってきました。自立することの重要性を痛感した彼女は、化粧品販売やNPO法人の立ち上げを経て、53歳で東京大学大学院の修士課程を修了するという驚異的なバイタリティを見せています。
「大人女子」の心をつかむ戦略と対話重視の組織改革
2014年に顧問としてサンリオピューロランドへ赴任した際、小巻さんが着手したのは徹底的な「対話」による組織の活性化でした。全社員との個別面談や毎朝の朝礼を導入することで、現場の声を拾い上げ、スタッフのやる気を最大化させることに成功したのです。ここで言う「V字回復」とは、赤字続きだった業績が急速に反転して右肩上がりになることを指しますが、彼女は単なる数字の改善だけでなく、働く人々の心の在り方から変革を起こしました。
戦略面では、メインターゲットをこれまでの子供連れから「大人女子」へと大胆にシフトさせました。SNS映えを意識したイベントや、社員の自由なアイデアを形にした魅力的なショーを次々と実現し、幅広い層のファンを獲得しています。SNS上では「今のピューロランドは大人でも最高に楽しめる」「小巻社長の生き方そのものが勇気をくれる」といった感動の声が数多く寄せられており、彼女が生み出した新しいパークの形が多くの人々の共感を呼んでいることが伺えます。
編集者としての私の意見ですが、小巻さんの受賞は「人生に遅すぎることはない」という希望を日本中の女性たちに与えたと感じてなりません。専業主婦からの復帰、そして大学院での学び直しを経て、還暦を迎えた今なおトップランナーとして走り続ける彼女の姿は、まさに現代のロールモデルです。2019年12月7日発売の「日経ウーマン1月号」では、その詳細な軌跡が紹介される予定ですので、彼女の哲学から学べることは非常に多いでしょう。
コメント