2019年6月20日、国会で大きな動きがありました。立憲民主党や国民民主党、共産党といった主要な野党各党が、麻生太郎財務大臣兼金融担当大臣に対して、衆議院では不信任決議案、参議院では問責決議案を提出したのです。これは、大臣の責任を厳しく追及し、辞任や職務停止を求めるという、野党による最大の攻勢と言えるでしょう。
この決議案提出の最大の焦点となったのは、金融庁の審議会が作成した**「老後資金が2000万円不足する」と指摘した報告書を、麻生大臣が「正式な報告書として受け取らない」と事実上拒否した問題でした。この報告書は、国民の「老後のお金に対する不安」を直撃する内容であり、SNS上では「#老後2000万円問題」として瞬く間に大きな反響を呼び、国民の生活設計への影響から怒りの声が噴出していました。
さらに、決議案は、過去に大きな政治問題となった学校法人「森友学園」を巡る「国有地売却に関する決裁文書改ざん問題」にも言及しており、野党側は一連の対応や事態に対する大臣の監督責任を厳しく追及しています。立憲民主党の辻元清美国会対策委員長は記者団に対し、「衆議院と参議院の両院から、もはや続投は許されないという『レッドカード』を突きつけるのだ」と、強い決意を表明いたしました。
これに対し、与党側である自由民主党の森山裕国会対策委員長は、「速やかに決議案を否決して、この問題に決着をつけたい**」と述べ、早期の鎮静化を目指す姿勢を示しました。政府を代表する菅義偉官房長官は、記者会見で「政府としてコメントすべき事柄ではない」と発言し、直接的な言及は避ける形となりました。与党は、翌21日に衆議院と参議院の本会議で、野党提出の両決議案を否決する方針を固めています。これは、与党が衆参両院で多数を占めているため、否決される見込みが高いとされています。
野党の足並みには一部違いも見られました。不信任決議案や問責決議案といった、非常に強い非難の意味を持つ決議案に対し、日本維新の会は賛同せず、代わりに問責決議案よりも非難の度合いが弱いとされる戒告決議案を参議院に提出するという独自の動きを見せています。
また、野党各党は20日、麻生大臣に対する決議案の他にも、参議院の金子原二郎予算委員長の解任決議案も提出しました。これは、野党が参議院規則に基づき、委員会の開催を要求したにもかかわらず、金子委員長がこれに応じなかった点を問題視したものです。金子委員長は都内で記者団に対して、「委員会の運営については、可能な限り公平公正に努めてきたつもりだ。非常に残念に感じている」と心中を語っています。この解任決議案には、麻生大臣に対する決議案とは異なり、日本維新の会も賛同しており、野党が一枚岩となった形と言えるでしょう。
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