米株市場を動かす「FOMO」の正体とは?2019年末の最高値圏でも投資家が買い急ぐ理由

2019年11月19日の米株式市場において、ダウ工業株30種平均は前日比102ドル安の2万7934ドルで取引を終えました。ホーム・デポの決算が予想を下回ったことや、ボーイングの株価下落が響いた形ですが、市場全体の熱気が冷めたわけではありません。むしろ現場では、米中貿易摩擦の緩和を背景とした、さらなる高値更新への期待感が渦巻いています。

今回の下落の引き金となったホーム・デポの2019年8〜10月期決算では、純利益が前年同期比3%減となりました。背景には対中制裁関税によるコスト増がありますが、一方で小売最大手のウォルマートは純利益が92%増と驚異的な伸びを記録しています。米国の景気を支える個人消費の底力は依然として健在であり、住宅着工件数も市場予想を上回るなど、経済の基礎体力は非常にタフであると言えるでしょう。

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乗り遅れたくない心理「FOMO」が市場を支配

今、ウォール街で最も注目されている言葉が「FOMO(フォーモ)」です。これは「Fear Of Missing Out」の略称で、自分だけが利益を得るチャンスを逃してしまうことへの恐怖心を指します。SNSでも「強気相場に乗り遅れたくない」という個人投資家の切実な声が散見されます。この心理が、株価が調整局面を迎えてもなお、強力な買い支えの要因となっているのです。

最新の調査によれば、機関投資家の手元資金(キャッシュ比率)は2013年6月以来の低水準まで低下しています。これは、プロの投資家たちが「現金を持って待機しているよりも、株を買っておかないと損をする」と判断し、積極的にリスクを取り始めている証拠です。2020年に最も高いリターンを生む資産として、半数以上のファンドマネジャーが「株式」を挙げている点も見逃せません。

私の見解としては、現在の相場はまさに「欲望と恐怖」の境界線にあります。米中協議の進展という好材料があるとはいえ、全員が強気になった時こそ注意が必要ですが、今の「FOMO」がもたらす流動性は、多少の悪材料を飲み込むほどのパワーを秘めています。大きな消費の落ち込みがない限り、2020年に向けて、心地よい「適温相場」が続いていく可能性は極めて高いと見ています。

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