2019年、日本のラグビー界に新たな熱い風が吹き抜けています。ラグビー元日本代表で、現役時代は巧みなゲームメイクでファンを魅了したスタンドオフ(SO)の淵上宗志氏が、新たに創設された日本経済大学女子ラグビー部の監督に就任することが決定しました。2019年11月8日に福岡県太宰府市のキャンパスで行われた記者会見では、淵上氏が「福岡で女子選手が存分に輝ける舞台を整えたい」と力強く抱負を語り、来春の始動に向けて期待が高まっています。
SNS上では、日本代表として活躍したレジェンドの現場復帰に対し、「淵上さんの卓越した戦術眼が女子ラグビーにどう還元されるのか楽しみ」「九州から女子ラグビーが盛り上がるのは素晴らしい」といった、期待に満ちた声が数多く寄せられています。ラグビー人気の高まりとともに、競技の多様化を望むファンにとって、このニュースは大きな希望となっているようです。福岡はもともとラグビースクールが多く、若年層の育成が盛んな土地柄だけに、地元の期待もひとしおでしょう。
充実した環境と淵上監督が描く「未経験者から日本代表へ」の青写真
福岡県はラグビー熱が非常に高い地域ですが、これまでは大学進学を機に関東や関西の強豪校へ有力選手が流出してしまう傾向がありました。日本経済大学は、この現状を打破しようとしています。大学側は天然芝の専用グラウンドや、疲労回復に最適な温泉付きの寮を完備しており、アスリートにとってこれ以上ない最高の環境を準備しました。淵上氏は、2013年のユニバーシアード夏季大会で7人制代表監督を務めるなど、指導者としての実績も十分です。
淵上監督が掲げる最大の目標は、この福岡の地から日本代表選手を輩出することです。特筆すべきは、ラグビー経験者だけでなく未経験者の発掘にも意欲的な点でしょう。7人制女子日本代表で主将を務めた中村知春選手が、大学までバスケットボールに打ち込んでいた事例を引き合いに出し、他競技からの転向も大歓迎しています。身体能力の高い「原石」を見つけ出し、一流のラガーウーマンへ育てる手腕に注目が集まります。
また、選手の現役時代だけでなく、引退後の「セカンドキャリア」まで見据えている点は非常に画期的です。競技を退いた後に指導者として福岡に戻ってこられる仕組みを構築し、一生涯ラグビーに携わっていける環境作りを目指しています。こうした長期的なビジョンは、スポーツ界全体にとっても重要なモデルケースになるでしょう。一過性のブームに終わらせない、淵上監督の本気度が伺える素晴らしい取り組みだと感じます。
淵上氏は、2019年10月末に長年勤めた企業を退社し、2020年4月からは同大学経営学部の准教授として教壇に立つことも決まっています。「恐れを知らない強い心を持ち、社会を牽引する女性リーダーを育成したい」と語る彼の挑戦は、単なる部活動の枠を超えた人間教育の場となるはずです。スポーツを通じて女性が自立し、輝き続ける社会の実現に向けて、日本経済大学女子ラグビー部がどのような歴史を刻んでいくのか目が離せません。
コメント