【福井から全国へ】伝説の銘柄「日本晴」が復活!すし職人も絶賛する“究極のシャリ”の秘密とJA越前たけふの挑戦

かつて日本の食卓を支えた伝説のコメ銘柄が、福井県の地で鮮やかな復活を遂げようとしています。その名は「日本晴(にっぽんばれ)」。1970年代には作付面積で全国トップを誇りながら、甘みが強く柔らかい「コシヒカリ」の台頭によって次第に姿を消していきました。しかし、2019年11月18日現在、JA越前たけふが主導する復活プロジェクトが、外食業界を中心に熱烈な視線を浴びています。

コシヒカリ発祥の地である福井県が、あえて対極の特性を持つ日本晴に注目した理由は、貿易自由化を見据えた産地間競争への危機感にありました。冨田隆組合長は、独自色を打ち出すために試行錯誤を重ね、たどり着いたのがこの銘柄だったと語ります。ネット上でも「懐かしい名前」「お寿司にはやっぱり硬めのコメがいい」といった期待の声が上がっており、画一的なブランド米ブームに一石を投じる動きとして注目されています。

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プロが認める「粒の硬さ」が外食産業の救世主に

日本晴の最大の特徴は、粒がしっかりとしていて食感が硬く、味わいがあっさりしている点にあります。これが、酢や汁で味付けを施す「すし飯」や「丼もの」に最適なのです。一般的にすしのシャリは、粘りが出すぎないよう古米を混ぜるなどの工夫が必要ですが、日本晴はそのままでもベタつかず、握った形が崩れにくいという職人好みの性質を持っています。

実際に2015年から一部店舗で導入している回転ずしチェーン「大起水産」では、顧客から「すしが美味しくなった」と高い評価を得ているそうです。業務用として卸値がコシヒカリより1割ほど安価であることも、コストパフォーマンスを重視する飲食店には大きな魅力でしょう。現在、需要が供給を上回り、要望の半分も応じきれないほどの「うれしい悲鳴」が産地から聞こえてきます。

世界を狙う「あっさり味」の戦略と産地振興の未来

JA越前たけふの野望は国内に留まりません。2020年には香港への出荷も計画されており、海外市場の開拓にも意欲的です。海外の食文化では、チャーハンやカレーのようにコメに味を付ける料理が多く、コシヒカリのような主張の強い米よりも、日本晴のようなあっさり系が好まれる傾向にあります。これは、日本のコメの新しい可能性を切り拓く極めて賢明な戦略だと言えるでしょう。

現在、日本には約900もの品種が登録されていますが、多くが「甘み・粘り」を競う高級路線に偏っています。しかし、日本晴の成功は、特定の用途に特化した「適材適所」のコメ選びにこそ、産地振興のヒントがあることを教えてくれます。誰もが同じ方向を向くのではなく、埋もれた銘柄の個性を再発見し、消費者のニーズに合致させる編集力こそが、今の農業には必要不可欠なのです。

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