🌊ネバヤンが描く「物語」とは? 伝統を受け継ぐ日本語ロックバンド never young beach、アナログ機材へのこだわりと新作の魅力を徹底解剖!

爽やかで軽快な日本語ロックの系譜をしっかりと受け継ぎ、幅広い世代の音楽ファンから熱い視線を集めている4人組バンド、**never young beach(ネバーヤングビーチ)**が、待望の4thアルバム『STORY』をリリースしました。彼らの音楽は、はっぴいえんどやサニーデイ・サービス、くるりといった偉大な先輩たちが築き上げたサウンドを現代に蘇らせ、独自の魅力で多くのリスナーを惹きつけています。

バンドの始まりは、ボーカル&ギターの安部勇磨さんが2014年に元メンバーとともに「宅録」、つまり自宅で個人的にレコーディングを始めたことがきっかけです。安部さんは、高校卒業の頃にはっぴいえんど、そしてそのメンバーで後にYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)でも活躍した細野晴臣さんの楽曲に大きな衝撃を受け、音楽制作にのめり込んだと語っています。高校時代はザ・ストロークスのような洋楽にも夢中だったそうですが、飾らずありのままの自分を、古き良き日本語に乗せて歌い上げるスタイルに「かっこよさ」を感じたとのことです。

2015年にインディーズデビュー、そして2017年にはメジャーデビューを果たすと、瞬く間に人気を獲得し、2018年には中野サンプラザやZepp Tokyoといった大規模な会場でライブを開催するまでに成長しました。近年、彼らのサウンドはさらなる進化を遂げようとしており、レコーディング機材への強いこだわりを見せています。例えば、ニューアルバムにも収録されたシングル「うつらない/歩いてみたら」以降、彼らは海外から取り寄せた1970年代製のオープンリールテープという機材を使って録音しています。これは、磁性体を塗布したテープに音を記録する、昔ながらの「アナログ録音」に欠かせない装置のことです。

さらに今回のアルバム制作では、彼らが敬愛する細野晴臣さんからアドバイスを受け、1950年代にキング・オブ・ロックンロール、エルビス・プレスリーも愛用していたとされるビンテージマイク「RCA」を使用しました。安部さんは「アナログにしか出せない、音のふくよかさ(豊かで深みのある音質のこと)がある」と、その魅力を力説しています。最新のデジタル機材が主流の現代において、彼らが過去の名機材、つまり歴史的な名器にこだわる姿勢は、若い世代のファンにもそうした音楽の歴史に触れるきっかけを作りたいという想いからきているのでしょう。

アルバムのタイトル曲「STORY」は、弾むようなピアノとマリンバの音色が心地よく、彼ららしい前向きな歌詞が印象的な楽曲です。「冒頭から軽快なピアノが鳴り響くことで、聴く人をワクワクさせる楽曲になった」と安部さんは話しています。「よくあるような話だとつまらないだろう」という歌詞には、たとえそれが苦しい経験であっても、自分自身しか経験できない物語として受け止め、考え方次第で後々面白い思い出になるという、安部さんの人生訓が込められているのです。このメッセージは、SNS上でも「ネバヤンらしいポジティブさ」「前向きになれる」と共感を呼んでおり、多くのリスナーが自身の経験と重ね合わせています。

また、アルバム収録曲の「Let’s do fun」は、ドラの音から始まり、スティールパン(カリブ海生まれの打楽器)が響く、どこかアジアの雰囲気を感じさせるスローテンポのナンバーです。歌詞は「あっちのほうは業火の地獄/こっちのほうは氷の地獄」という強烈なフレーズで幕を開けるものの、その後に続くのは「しゃくしゃく余裕で運命のほうへ」といった肩の力が抜けた、彼ら特有のユーモアに満ちた表現。この対比もまた、人生の楽しさと辛さを同時に受け入れる彼らの世界観を象徴しているように感じられます。

ネバヤンは、今後についても「細野さんは20代から30代にかけて様々な音楽に挑戦してきたからこそ、今もなお活躍されていると思う。僕たちもそれに続いていきたい」と、尽きることのない探求心を見せています。この記事は、日経エンタテインメント!2019年6月号の記事を基に再構成したものであり、バンドは同年5月10日の北海道・道新ホールから、29日の東京・NHKホールまで、初のホールツアーを全国6都市で敢行しました。今後も彼らは、日本語ロックの伝統を大切にしつつ、楽曲ごとに振り幅の大きいサウンドに挑戦し、私たちを驚かせてくれるでしょう。彼らの今後の「物語」が、どんな展開を見せるのか、目が離せません。

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