今、消費行動を通じて環境や社会に貢献する「エコ消費」が大きな広がりを見せています。こうした意識の高まりに応えるべく、日本生活協同組合連合会(日生協)は、自社で企画・開発するプライベートブランド(PB)である「コープ商品」において、容器に使用するプラスチックの削減に力を入れています。コープ商品がこれまで大切にしてきた安全性や高品質に、「エコ」という新たな価値を付加し、環境問題への配慮を求める消費者の期待に応え、販売の増加へとつなげる狙いです。
その具体的な取り組みの一つとして、日生協は2019年6月1日に「CO・OP ラベルのない水」を発売いたしました。この商品は、ペットボトルの容器からプラスチック製のラベル包装をなくすことで、1本あたり約5グラムものプラスチック使用量を減らすことに成功しました。ラベルを剥がすという手間がなくなり、ごみ分別が容易になるため、使い終わった容器のリサイクル(再生利用)にも非常に適しています。容量2リットルの6本セットで税別540円という価格設定で提供されています。
この環境に優しい新商品の登場は、消費者からの注目を集めています。SNSなどでも、「ラベルを剥がす手間がなくて本当に便利」「これこそ求めていたエコな商品」といった肯定的な意見が多く見受けられ、環境保護意識の高い層を中心に大きな反響を呼んでいるのです。日生協は、店頭のポップやチラシ、また宅配サービスのカタログなど、あらゆる媒体を通じてこの環境配慮への取り組みを顧客に積極的にアピールし、生協全体のエコなイメージの確立を目指しています。
実は日生協は、これ以前からプラスチック削減に尽力しています。2017年4月には、ペットボトル本体を1本当たり約7グラム軽量化した炭酸水を発売しており、この取り組みだけで2019年3月までの2年間で、合計約500トンのプラスチック削減効果を生み出しました。この実績からも、顧客からの高い評価と環境への貢献が両立していることがうかがえます。今後さらに、プラスチックの代替品として、植物など自然由来の素材や、使用済みのプラスチックを再利用した再生プラスチックの使用率を50%まで高めるという野心的な目標も掲げられています。
日生協の嶋田裕之専務理事は、「商品の品質を維持するために不可欠な包装は続けますが、削減可能な部分は極力省き、全体としてのプラスチック使用重量を減らしていく方針です」と述べています。これは、環境配慮と品質維持のバランスを重視しつつも、「脱プラスチック」の流れを加速させるという強い決意の表れでしょう。私個人の考えとしては、企業が環境への責任を果たそうとする姿勢は、現代において非常に重要であり、消費者の共感を呼ぶ不可欠な要素だと強く感じています。
環境配慮が事業のテコ入れに繋がる理由
日生協が環境保護を強く打ち出す背景には、PB商品の付加価値を向上させることで、店舗事業と宅配事業の競争力を強化したいという狙いがあります。日生協のPBの供給高(企業の売上高に相当)は、2018年度の合計3,000億円のうち、環境負荷削減に対応した商品が900億円を超えている状況です。この実績は、環境配慮型の商品が既に事業の重要な柱となっていることを示しており、今後も脱プラスチックをはじめとする環境に優しい商品の開発がますます推進されていく見込みです。
日生協の店舗への供給高は、ここ4年間ほど約9,000億円程度で横ばいが続いており、2018年度の推計では2017年度と比較して0.2%の減少が見込まれています。一方で、宅配事業はわずかな増加が続いていますが、コンビニエンスストアや大手ネット通販企業が生鮮食品の宅配サービスに参入するなど、市場での競争が激化しています。このような状況で、環境への配慮という付加価値は、消費者にとって生協を選ぶ大きな動機付けとなるでしょう。
さらに日生協は、国際社会が目指す「持続可能な開発目標」、すなわち「SDGs」(エス・ディー・ジーズ:2030年までに達成すべき国際的な目標)に沿った行動宣言を定めるなど、社会貢献活動としての側面も積極的に打ち出しています。今回のエコへの取り組みもこの活動の一環であり、社会貢献や地球環境の保全に関心の高い消費者との結びつきをより一層強固にしたいと考えているようです。環境に優しい取り組みは、消費者からの信頼を獲得し、事業成長の強力な原動力となるでしょう。
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