JR北海道の「2031年度連結黒字化」への道筋は? 鉄建機構トップが求める経営計画の具体的進捗報告とSNSの注目点

2019年6月20日に開催されたJR北海道の株主総会を巡り、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(以下、鉄建機構)の北村隆志理事長が、同社の長期経営ビジョンについて具体的な進捗報告を求める異例の注文をつけました。JR北海道は、北海道新幹線が札幌まで延伸される翌年度にあたる2031年度までに、国などの財政支援なしで「連結黒字化」を達成するという目標を掲げています。

この目標達成に向けて、北村理事長は「毎年の進捗状況を世の中に報告できるような、分野ごとの具体的な数値目標を掲げる努力が必要」との認識を示されました。株主として総会に出席された理事長は、目標の達成度合いを測る尺度、すなわちKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)となる具体的な数値設定を強く求められたのです。これは、抽象的な目標だけでなく、誰の目から見ても取り組みの成果がわかる「見える化」を要求するもので、経営の透明性を高める狙いがあると考えられます。

札幌市内にあるJR北海道本社内で非公開で行われた株主総会終了後、北村理事長は報道陣の取材に応じました。理事長は、国や地方自治体からの財政的な支援や、同年10月に実施される予定の運賃引き上げによる利用者負担で一時的に赤字が改善されたとしても、「それだけでは経営自立とはいえない」と厳しい指摘をされています。真の自立を果たすためには、鉄道会社としての根幹となるコスト抑制をはじめとする経営改善に、さらに踏み込んだ努力が必要であるという、強いメッセージが込められていると言えるでしょう。

SNS上では、このニュースに対し「国が支援するなら、これくらい当然だ」「具体的な目標を示さないと、ただの絵に描いた餅で終わる」といった意見が多く見受けられ、JR北海道の今後の動向に国民的な関心が高まっていることが伺えます。特に、鉄建機構がJR北海道の株主であることに注目する声や、将来的な経営自立への期待と不安が入り混じった議論が活発になっています。

さらに、喫緊の課題となっている路線見直し問題、すなわち、利用者が少なく維持が困難になっている路線のあり方についても、北村理事長は言及されました。この問題の具体的な解決策については「最終的にはJRだけでなく、国も含めた会議の場で具体的なことも埋まっていく」と述べるにとどまっています。この発言は、路線維持か廃止かという重い決断は、JR単独ではなく、国や地域の自治体をも巻き込んだ、多角的な議論を通じて進められるべきだという姿勢を示しているのではないでしょうか。

編集者としての私の意見としては、鉄建機構の注文は、JR北海道が国民の負託に応え、自立した企業として再生するために極めて重要であると考えます。長期ビジョンの実現に向けて、曖昧なスローガンではなく、達成状況が測定可能な具体的数値を提示することは、株主や利用者、そして北海道民の信頼を得るための第一歩となるでしょう。今後のJR北海道が、いかにしてこの難題に応え、「2031年度の連結黒字化」という大きな目標へ着実に歩を進めていくのか、そのKPIの公表と実行プロセスに大いに注目していく必要があるでしょう。

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