🔬**【未来の医療**】ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング新社長に秋山雅孝氏!富士フイルム「再生医療」本丸からの登板が意味するもの

二〇一九年五月二十八日、日本の「再生医療」分野をリードするジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)から、経営のバトンタッチという重大な発表がありました。同年六月二十五日付で、新社長に秋山雅孝氏(当時五十三歳)が就任するというのです。これは、未来の医療を担う同社にとって、極めて戦略的な一手と言えるでしょう。

そもそも「再生医療」とは、iPS細胞や自身の細胞を培養(増やすこと)し、病気や怪我で失われた体の機能を取り戻そうとする、最先端の医療技術を指します。ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングは、日本で初めて自家培養表皮(やけどなどの治療に使う)を製品化した、この分野の紛れもないパイオニア企業です。

その未来の医療の「本丸」とも言える企業のトップに、親会社である富士フイルムからキーマンが送り込まれることになりました。秋山氏は一九八八年(昭和六十三年)に一橋大学商学部を卒業後、富士写真フイルム(当時)に入社。注目すべきは、二〇一八年から同社の「再生医療事業部長」という、まさに事業の中核を担ってきた人物であるという点です。

このニュースに対し、当時のSNSでは「ついに富士フイルムの本流がJ-TECのトップに来た」「写真技術と医療技術のシナジーが本格化するぞ」「再生医療の産業化が一気に加速する」といった、両社の融合に対する期待の声が数多く見受けられました。

私自身、この人事は単なるトップ交代劇ではないと強く感じています。これは、写真フィルム事業で培ったコラーゲン技術や精密化学のノウハウを武器に、ヘルスケア分野へと華麗なる変貌を遂げた富士フイルムが、J-TECを核として「再生医療の世界標準」を本気で獲りにいくという、強烈な意志表明に他なりません。

前任の畠賢一郎社長(代表権のある会長へ)が築き上げた確かな基盤の上に、富士フイルムの巨大なリソースと、秋山氏という事業のプロフェッショナルがどう化学反応を起こすのか。日本の「ものづくり」の力が、世界中の患者を救う「未来の医療」へと昇華する。その歴史的な瞬間の幕開けを、私たちは今、目にしているのかもしれません。

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