訪日客100万人突破へ!四国が「世界のSHIKOKU」になった理由と瀬戸内国際芸術祭の熱狂

今、四国の観光シーンがかつてないほどの熱気に包まれています。観光庁が発表した宿泊旅行統計調査を集計したところ、2019年1月から9月までの外国人延べ宿泊者数は、前年の同じ時期と比べて17%も増加し、81万9370人という驚異的な数字を記録しました。この勢いのままいけば、2019年の年間宿泊者数が史上初めて100万人を突破するのは、ほぼ確実と言える状況です。

特筆すべきは、2018年10月から2019年9月までの1年間で見ると、すでに108万7800人に達している点でしょう。まさに「インバウンド新時代」の幕開けを象徴する出来事です。SNS上でも「四国の美しさがついに世界に見つかった」「どこへ行っても国際色豊かで活気がある」といった驚きと喜びの声が溢れており、瀬戸内エリアの認知度が急上昇していることを肌で感じます。

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世界が恋した「瀬戸芸」と香川県の躍進

この快進撃の最大の原動力となったのは、3年に1度開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2019」に他なりません。通称「瀬戸芸」と呼ばれるこのイベントは、島々の自然と最先端のアートが融合する唯一無二の体験を提供し、期間中の来場者数は過去最多の117万人を記録しました。まさに、アートの力が地域経済を力強く牽引している形です。

中でも香川県は、2019年1月から9月までの宿泊者数が前年比27%増の50万460人と、4県の中でトップの伸び率を誇っています。専門用語で「インバウンド」とは、外から中へ入る、つまり訪日外国人客のことを指しますが、香川はこのインバウンド戦略において、芸術祭を核としたブランディングに見事に成功したと言えるでしょう。

こうした動きは海外メディアからも絶賛されており、世界的な旅行出版社「ロンリープラネット」は、2019年に訪れるべきアジア太平洋地域の目的地として、日本から唯一「四国」を選出しました。欧米の主要メディアがこぞって「SETOUCHI」の魅力を紹介したことも、追い風となったようです。

2020年の東京五輪を見据えた次なる一手

一方で、他県の動向にも注目が集まります。高知県は15%増の6万6130人、徳島県は11%増の9万2060人と順調に数字を伸ばしているのに対し、愛媛県は4%減の16万720人と、やや苦戦を強いられているのが現状です。これは特定のイベントに依存するだけでなく、いかに四国全体を周遊してもらうかという広域連携の難しさを示しているのかもしれません。

私個人の見解としては、瀬戸芸の成功を単なる一時的なブームに終わらせてはならないと感じています。四国にはお遍路文化や豊かな食、手つかずの自然など、世界に誇れる「本物」の資源が眠っています。これらを現代のニーズに合わせ、どう編集して伝えていくかが、今後の持続的な成長を左右する鍵となるに違いありません。

2020年には東京オリンピック・パラリンピックの開催が控えており、日本中がさらなるインバウンドの増加に期待を寄せています。この追い風を逃さず、四国4県がそれぞれの個性を磨き上げ、一丸となって「SHIKOKU」ブランドを確立していくことで、100万人という数字は通過点となり、さらなる高みへと到達するはずです。

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