二〇一九年五月二十七日、愛媛県松山市の伊予鉄グループが、非常に魅力的な新構想を発表しました。それは、松山郊外の梅津寺駅東側に、愛媛県のシンボルである柑橘(かんきつ)をPRする複合施設「みきゃんパーク梅津寺」を二〇一九年十二月に開業するというものです。これは、同社の経営状況を読み解くと、非常に戦略的な一手であることが分かります。
同日発表された伊予鉄グループの二〇一九年三月期連結決算は、インバウンド(訪日外国人)の好調な鉄道・バス利用に支えられ、営業収益(売上高)は四年連続の増収を達成しました。しかし、その裏で次世代型路面電車(LRT)導入などの設備投資がかさみ、純利益は二割以上も減少する「増収減益」という厳しい結果だったのです。
私自身、この「みきゃんパーク」計画は、インバウンドで得た勢いを「コト消費(体験型消費)」へと転換し、自社所有地(更地)を活用して新たな収益源を確保しようとする、伊予鉄グループの「次の一手」であると強く感じています。単なる観光施設ではなく、利益構造の改革という重要な使命を帯びていると言えるでしょう。
施設は木造二階建てで、運営は食品加工販売の修斗が担当します。外装には愛媛県の人気キャラクター「みきゃん」があしらわれ、海を眺めるカフェや、製造工程が見学できる加工場も備えます。そして何より、愛媛の都市伝説とも言える「蛇口からみかんジュース」が設置されるというのですから、これは話題沸騰間違いなしでしょう。
この発表に対し、SNS上では「ついに蛇口のジュースが常設される!」「みきゃんパーク、絶対行く」「伊予鉄の駅近なのが便利」といった、観光客や地元住民からの期待の声が溢れています。伊予鉄の清水一郎社長が「地元の子どもたちにも電車やバスで訪れて楽しんでもらえれば」と語るように、この施設がインバウンドと地域住民の双方に愛される、愛媛の新たな発信拠点となることを心から期待します。
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