沖縄県民の生活を支える身近な存在である小売大手のサンエーが、2020年1月7日に最新の業績を発表しました。対象となるのは、2019年3月から2019年11月までの期間です。店舗での売上高に相当する「営業収益」は、前年の同じ時期と比べて5パーセント増加し、1485億円という過去最高の数字を叩き出しています。
この記録的な売上を力強く牽引したのは、間違いなく2019年6月にオープンした新しい大型商業施設の存在でしょう。連日多くの買い物客で賑わいを見せており、その集客力がしっかりと数字に表れた形となります。SNS上でも「週末はいつも駐車場がいっぱいで大盛況だ」「新しいお店がたくさんあって楽しい」といった喜びの声が多数寄せられていました。
好調な売上の裏で起きた利益減少の背景とは
しかしながら、輝かしい売上記録の一方で、利益の面では少し気になるデータが出ています。本業の儲けに財務活動などを加えた企業の総合的な収益力を示す「経常利益」は、前年比で21パーセント減少の85億円となりました。この期間における利益の減少は、これで3年連続という厳しい結果となっています。
さらに、税金などを差し引いて最終的に企業の手元に残る「純利益」も、22パーセント減の53億円に留まりました。インターネット上では「あんなにお客さんが入っているのに減益なんて信じられない」といった戸惑いのツイートも散見されます。では、なぜここまで売上が伸びているのに、利益が減ってしまったのでしょうか。
消費増税の波と未来への積極的な投資
大きな理由の一つとして、2019年10月に実施された消費税の引き上げが挙げられます。増税前の2019年3月から2019年8月にかけては、既存店舗の売上は前年を上回る好調ぶりを見せていました。ところが、いざ増税がスタートすると消費者の財布の紐は固くなり、売上の伸びがピタリと止まってしまったのです。
実際、2019年10月の既存店売上高は前年の同じ月と比べてマイナス7パーセントに落ち込んでいます。続く2019年11月はマイナス4パーセントと少しずつ回復の兆しを見せているものの、増税のダメージは決して小さくありません。これに加えて、先ほど触れた大型商業施設の開業にかかった莫大な初期費用も利益を圧迫しました。
従業員への還元と今後のサンエーに期待すること
利益を減らしたもう一つの要因として見逃せないのが、働くスタッフの待遇改善に向けた人件費の増加です。これに関して私は、単なるコスト増ではなく、企業の未来を見据えた素晴らしい投資であると高く評価しています。働きやすい環境を整えることは、長期的なサービスの向上や人材定着に直結するからです。
目先の利益だけを追い求めるのではなく、従業員にしっかりと還元する姿勢は、地元沖縄を大切にするサンエーらしさの表れではないでしょうか。SNSでも「待遇改善のための減益ならむしろ応援したい」という温かい意見が見受けられました。消費増税という荒波を乗り越え、地域と共に更なる飛躍を遂げることを心から期待しています。
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