😴朝の不調は歯ぎしりのサインかも?マウスピースで顎の負担を軽減し快眠へ導く秘訣!

医療、介護、高齢者福祉

朝目覚めた時に、なんだか顎が疲れていたり、歯やこめかみに鈍い痛みを感じたりすることはありませんか。もしそうした心当たりがある方は、睡眠中に歯ぎしりをしている可能性が高いでしょう。この歯ぎしりをそのままにしておくと、大切な歯が徐々にすり減ってしまったり、ひどい時には折れたり割れたりする恐れもあるため、決して軽視できない問題であるといえます。歯を守り、目覚めを快適にするためには、専用のマウスピース(歯科用語では「スプリント」と呼ばれる口腔内装置)を活用するのが、非常に有効な手段なのです。

実際、歯ぎしりを家族から指摘されて不安になり、歯科医院を受診されたという59歳の東京都内の女性は、マウスピースの装着を始めてから「安心して眠れるようになった」と語っていらっしゃいます。また、28歳の女性会社員の方も、1年前に歯科医師に作ってもらったマウスピースを毎晩着用することで、起床時の頬や顎のだるさが解消し、奥歯の調子も改善してとても助かっている、と喜びの声を上げているのです。このことから、マウスピースが睡眠の質と口腔内の健康維持に大きく貢献している様子がうかがい知れるでしょう。

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歯ぎしりのメカニズムと放置のリスクを理解しましょう

歯ぎしりは、「睡眠関連運動異常症」という睡眠障害の一種に分類されます。加齢や仕事、家庭でのストレスなどが引き金となり、特に中高年の方に多い傾向が見られますが、若い世代でも目立ってきているのが現状です。大阪大学大学院歯学研究科の加藤隆史教授によりますと、歯ぎしりは深い眠りであるノンレム睡眠から浅い眠りのレム睡眠に切り替わるタイミングで発生しやすい現象とのことです。脳が活性化することで歯ぎしりが起きるメカニズムは解明されているものの、その根本的な原因は依然として不明な点が多いそうです。ただし、喫煙や飲酒、カフェインの摂取量が多い人は、歯ぎしりが発生する可能性が高まることが指摘されていますので注意が必要でしょう。

歯ぎしりを放置することは、単に起床時に顎の疲労感や歯の痛みを感じるだけでなく、すでに治療した虫歯の詰め物が外れたり、破損したりする原因にもなりかねません。「80歳になっても歯を20本以上保とう」という目標を掲げる公益財団法人8020推進財団の髙野直久専務理事(歯学博士)は、歯ぎしりによって目に見えない亀裂が歯に生じ、そこから虫歯菌が侵入して虫歯になりやすくなるという、深刻な警鐘を鳴らしていらっしゃいます。さらに、歯周病を患っている方は症状が悪化し、歯が抜けやすくなるリスクも高まるため、その影響は広範囲にわたるのです。

歯ぎしり対策の切り札「マウスピース」とそのメリット

残念ながら、現時点では歯ぎしりそのものを完全に抑える治療法は確立されていません。そこで推奨されるのが、歯の保護と顎への負担を軽減するための対症療法として、マウスピースを装着する方法なのです。このマウスピースは、歯科医師が診察し、治療上必要であると判断すれば、健康保険が適用されます。保険適用となった場合の患者さんの負担額(3割負担)は、状態にもよりますが5,000円程度と、比較的導入しやすい金額設定になっています。ただし、それ以外の治療が必要になる場合は、その分支払い額が増えることになります。

マウスピースの作成は、まず歯科医師が患者さんの歯型を取り、その歯型に合わせて製作されます。主にプラスチック製で、多くの場合、上の歯に装着する形となります。上下の歯が直接触れ合うのを防ぐ構造になっており、マウスピースと下の歯が可能な限り均等に接するように細かく調整することで、歯や顎に余計な力がかからないように配慮されているのが特徴です。歯の健康を長く保つためには、「継続して使用する場合、3カ月から半年ごとに歯科医師に診察してもらうのが望ましい」と髙野専務理事は助言されています。市販品も存在しますが、歯の大きさや傾き方には個人差がありますから、自分の歯型にぴったり合ったものを作るためにも、まずは歯科医院に相談するのが賢明でしょう。

歯ぎしり治療件数は増加傾向!清潔な利用が快眠のカギ

睡眠の質を高める目的で、マウスピースの利用は着実に広がりを見せています。髙野専務理事のデータによれば、東京都内におけるマウスピースを用いた治療件数(国民健康保険分)は、2014年の約4万4,000件から、2018年には約6万5,000件へと増加しました。企業の健康保険分なども含めると、「件数は2倍以上になるのではないか」と推測されており、歯ぎしり対策への関心の高まりが感じられます。

一人で寝ている場合、自分自身の歯ぎしりに気づかないケースも少なくありません。大阪大学の加藤教授は、スマートフォンの録音機能を利用して、睡眠中に歯ぎしりをしているかどうかをチェックしてみる方法もあると提案されています。ただし、加藤教授は「マウスピースの装着によって、歯ぎしり自体を減らす効果は期待できない。あくまで対症療法であることを十分に理解してほしい」と強調されています。また、マウスピースは常に清潔に保つことが大切です。入れ歯用の洗浄剤を使って、時々除菌することも忘れないようにしましょう。こうした適切なケアと定期的な診察によって、マウスピースの効果を最大限に引き出し、質の高い睡眠と健康な歯を手に入れることができるでしょう。

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