🚀世界27億人が注目!Facebookのデジタル通貨「リブラ」が金融を変えるのか?規制と技術革新の行方

2019年6月26日、米国の巨大IT企業フェイスブック(Facebook)が、独自のデジタル通貨「リブラ(Libra)」を使った金融サービスを2020年前半に開始する計画を発表しました。この発表は、世界中に衝撃を与え、金融業界に新たな風を吹き込むものとして大きな期待が寄せられています。特に、ビザ(Visa)やウーバーテクノロジーズ(Uber Technologies)といった有力な企業がこの新サービスに参画している点も、その実現性の高さを物語っていると言えるでしょう。

リブラの計画がこれほどまでに注目されるのは、主に二つの理由があると考えられます。一つは、全世界で27億人もの利用者を抱える巨大IT企業が、満を持して金融分野へ本格的に進出するという点です。もう一つは、この新サービスが、最新の「ブロックチェーン」技術を用いて、特定の通貨に裏付けされた価値を持つデジタル通貨を介して提供されるという点です。ブロックチェーンとは、暗号技術によって取引履歴を分散管理し、改ざんが極めて困難な仕組みのことで、デジタル通貨の信頼性を支える基盤技術と言えます。

リブラは、国債などの安全な資産を担保とし、主要国の通貨バスケット、つまり複数の主要な法定通貨に連動させることで、その価値の安定を目指しています。この設計思想こそが、投機的な側面が強かったビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)とは決定的に異なる、リブラの最大の特徴と言えるでしょう。スマートフォンさえあれば、世界中のどこへでも、瞬時にかつ低コストで支払いと送金ができるようになれば、従来の金融サービスよりも格段に便利になることは間違いありません。

この革新的な仕組みは、銀行口座を持てない新興国の人々にも金融サービスへのアクセスを提供し、新たなビジネス機会を創出する可能性を秘めています。まさに、技術革新とグローバル化を背景にした、21世紀型の金融インフラへと進化する潜在能力を持っているのです。私の見解としても、この技術が秘めるポテンシャルは計り知れず、世界経済のボーダーレス化を一段と加速させるきっかけになるのではないかと期待しています。

しかしながら、この革新的なデジタル通貨の登場は、従来の国や業態ごとに細分化された制度や規制の枠組みに収まりきらないという事実も浮かび上がらせています。利用者、そしてより広く経済や社会全体の安全性を確保するためには、各国が密接に連携し、リブラが引き起こすであろう課題を徹底的に洗い出す必要があります。

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巨大IT企業による金融サービスへの懸念

まず第一の課題として、フェイスブックが「GAFA」と呼ばれるデータ独占への警戒感から分割論も浮上している巨大IT企業の一角であるという点が挙げられます。金融という、人々の生活と経済活動の基盤となる強力なツールを併せ持つことへの懸念は、当然のことながら非常に大きいです。実際に、米国の議会では、リブラの検討を一時的に凍結するよう求める声まで上がりました。これは、一企業が持つ影響力が国家や既存の金融システムに及ぼすリスクに対する、強い危機感の表れでしょう。

第二の重要な課題は、犯罪資金の洗浄(マネーロンダリング)やテロ資金への対策です。国境を越えた金融取引が容易になればなるほど、法規制の抜け穴が増加する可能性が高まります。通常の対面取引でさえ難しいとされる本人確認(KYC: Know Your Customer)を、デジタルで、かつグローバルな取引環境でどのように徹底させるのかは、リブラ実現に向けた極めて重要な論点となるはずです。

既存金融システムへの影響と規制の必要性

さらに、リブラが世界の金融システムへ与える影響は未知数です。イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は、リブラが導入される際には「最高水準の規制に直面する」と発言しています。基幹インフラとしての役割を担うIT大手が、万が一にも信用不安や大規模なサイバー攻撃などの事態に直面した場合、その危険性は既存の金融システムにおけるものよりも遥かに大きいかもしれません。国際決済銀行(BIS)も、この種のIT大手が担う重要インフラの危険性について警鐘を鳴らしています。

主要7カ国(G7)の議長国であるフランスは、2019年7月の財務大臣・中央銀行総裁会議において、リブラに関する議論を行う方針を示しています。この議論の対象は、単に金融規制に留まらず、競争政策や利用者のデータ保護など、多岐にわたる分野に及ぶ見込みです。技術革新の恩恵を最大限に享受しつつ、社会の安全性を守るためには、規制と技術革新の最適なバランスを見つけることが求められます。フェイスブック側もこうした懸念を理解し、国際的な議論の場に積極的に参加し、透明性をもって解決策を提示することが不可欠でしょう。未来の金融のあり方を占うこの議論の行方に、世界中が注目しています。

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