地方銀行の生存戦略!北国銀行が挑むサブスク型コンサルティングと全員コンサル体制の未来

長引く超低金利政策の影響により、従来の預金と融資の利ざやで稼ぐビジネスモデルは限界を迎えています。こうした逆風を跳ね返すため、石川県を拠点とする北国銀行が、2020年3月までに定額制(サブスクリプション)のコンサルティング事業を開始することを発表しました。ネット上では「地銀がサブスクを始めるとは、時代に即した画期的な挑戦だ」と、その革新的な試みに大きな期待と注目が集まっています。

サブスクリプションとは、一定期間のサービス利用に対して定額の料金を支払う仕組みのことです。この新事業では、半年から1年単位の契約で、企業の経営計画策定やIT(情報技術)化を継続的にサポートします。単発の支援で終わらせず、計画の進捗確認や修正、さらにはシステムの運用改善まで面倒を見る「伴走型」のサービスが特徴です。企業にとっては、常に専門的なアドバイスを受けられる大きな安心感に繋がるでしょう。

北国銀行の安宅建樹頭取は、2020年1月16日のインタビューにおいて、驚きの目標を明らかにしました。なんと、2024年3月期までにコンサル全体の手数料収入を、2019年3月期比の4倍となる15億円に引き上げる計画です。私は、この攻めの姿勢こそが、これからの地域金融機関に不可欠なマインドセットであると考えます。安定した収益源を確保するための、極めて合理的かつ現代的な戦略ではないでしょうか。

この壮大な目標を達成するため、同行は営業店の法人担当者約400人全員がコンサルタントとして動く「全員コンサル」体制を掲げています。本部との人材交流やIT勉強会を精力的に重ねることで、全行員のスキルアップを図る方針です。営業店だけで業務を完結できるようになれば、顧客からの相談に対してどこよりも迅速な対応が可能になります。こうした地道な人材育成が、他行との決定的な差別化を生む鍵になるはずです。

さらに、クラウドを活用したネットバンキングの普及により、店舗を約10店削減し、最大100人ほどの人員をコンサル業務へシフトさせる計画も進んでいます。この余剰人員の有効活用は、富山県や福井県といった隣県でのシェア拡大にも直結する見込みです。企業の課題に寄り添う親身な提案から信頼が生まれ、結果として本業の融資獲得にも繋がっていくという、非常に美しい好循環のシナリオが描かれています。

北国銀行は2024年3月期までの6カ年の中期経営計画の中で、デビットカード事業の強化も同時に進めており、カード関連の売上を4倍の20億円に伸ばす構えです。利ざや縮小に苦しむ地銀の生き残り劇は、まさにここからが正念場だと言えます。企業の悩みを的確に見抜き、スピード感を持って解決策を提示できるかどうか。北国銀行が示す「地域のパートナー」としての新しい姿から、今後も目が離せません。

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