令和初の新年を迎えた2020年01月10日、日本企業の未来を占う注目のインタビューが行われました。旅行大手であるエイチ・アイ・エス(HIS)の創業者、沢田秀雄会長兼社長が語る言葉には、停滞する日本経済への強い危機感と、それを打破するためのヒントが満載です。SNS上でも「耳が痛いがその通りだ」「内向きな姿勢を変えなくては」と、大きな反響を呼んでいます。世界を舞台に飛躍するための、挑戦の全貌に迫りましょう。
現在の世界時価総額ランキングを見ると、上位50社に入る日本企業はトヨタ自動車のみという寂しい状況です。さらに、企業価値が10億ドル(約1100億円)以上で非上場のベンチャー企業を指す「ユニコーン企業」も、日本にはわずか3社しか存在しません。沢田氏は、日本が未だに国内中心で物事を考えている点を指摘します。アメリカのシリコンバレーや中国の深センのような、人・モノ・資金が集まる「産業集積地」が日本にないことも大きな課題です。
若い世代よ海外へ!「ゆでがえる」からの脱却
この現状を打破するために沢田氏が提唱するのが、若い世代の海外進出です。世界では国民の約3割が海外へ渡るのに対し、日本は2割弱の2千万人弱に留まっています。平和で居心地が良い日本にいると、変化に気づかず破滅する「ゆでがえる」になりかねません。だからこそ、海外で視野を広げることが不可欠なのです。ネット上でも「外の世界を見ることでしか得られない刺激がある」と、この意見に賛同する声が多数上がっています。
実際に沢田氏自身も、2019年に長期の海外視察を敢行し、スマートフォンの普及による劇的な旅行スタイルの変化を体感しました。さらに、かつてのイメージを覆すほど前向きに急発展を遂げる東欧の熱量に大きな衝撃を受けたそうです。このように、机の上で考えるだけでなく、実際に現地へ足を運んで肌で世界の勢いを感じることこそが、これからのビジネスにおいて何よりも重要なのだと確信させられます。
組織の官僚化を防ぐ!驚きの事業多角化
創業40年を迎えたHISですが、沢田氏は「規模が大きくなり組織が官僚化した」と課題を口にします。中間管理職が失敗を恐れて安定志向になるのを防ぐため、2020年08月には持ち株会社制への移行を決定しました。各部門の責任者に権限を大胆に委譲し、挑戦しやすい環境を整えるためです。数年後には「昔は旅行業をやっていた」と言えるほど、新たな事業を育てる覚悟がそこにはあります。
その筆頭がエネルギー事業です。電力小売りはすでに100万世帯を突破し、太陽光発電ではポーランドの大学発ベンチャーと組んで次世代技術への投資を成功させました。沢田氏が現地で即決したこの薄型太陽光パネル技術は、2020年中に日本でも工場が建設される予定です。こうした業界の枠に捉われない圧倒的なスピード感と決断力こそが、今の日本企業に最も求められているものではないでしょうか。
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