言葉の海へ漕ぎ出そう!岩波新書『広辞苑をよむ』が教える、辞書を100倍楽しむ超読書術

私たちが普段、何気なくめくっている辞書ですが、そこには知られざる奥深い世界が広がっています。2020年01月11日に紹介された今野真二先生の著書『「広辞苑」をよむ』は、単なる検索ツールとしての辞書を、極上のエンターテインメントへと昇華させてくれる一冊です。ネット上でも「辞書の読み方がガラリと変わった」「パラパラめくるだけで時間が溶ける」と、言葉好きの間で大きなトレンドを巻き起こしています。

本書が注目するのは、冒頭に記された「凡例(はんれい)」という部分です。これは、その辞書がどのようなルールや方針で編纂されているかを説明した解説書の役割を果たしています。普段は読み飛ばしてしまいがちなこのページを丁寧に紐解くことで、編集者たちが言葉に込めた熱い想いや、一冊ごとの隠された個性が鮮やかに浮かび上がってくるから驚きを隠せません。

著者は、言葉の「見出し」とその意味を説明する「語釈(ごしゃく)」を徹底的に比較していきます。現代の若者言葉や世相を敏感に反映しているのか、それとも古き良き美しい日本語の歴史を大切に守り続けているのか。こうした編集方針の違いが見えてくると、無機質に見えた文字の羅列が、まるで独自の性格を持った生き物のように愛おしく感じられることでしょう。

私は、この本こそデジタル時代に迷う現代人に一石を投じる名著だと確信しています。スマホで検索すれば一瞬で答えに辿り着ける今だからこそ、紙をめくり、言葉の背景にある文化を味わう時間には贅沢な価値があるのではないでしょうか。本書は、私たちの知的好奇心を心地よく刺激し、日本語の豊かさを再発見させてくれる最高の案内人となってくれるはずです。

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