化学メーカーの三洋化成工業が、ヘアケア市場に革命をもたらす可能性を秘めた新原料を開発しました。これは、シャンプーやコンディショナーといった製品に配合するもので、最大の特徴は「シリコンを一切使用していない」にもかかわらず、髪を驚くほどすべすべでなめらかな状態に仕上げられる点です。
これまで、ヘアケア製品で髪の指通りを良くしたり、洗髪時の「きしみ」を抑えたりするためには、「シリコン」を配合することが一般的でした。シリコンとは、正式にはシリコーンと称される高分子化合物の総称です。このシリコーンは、髪の表面を薄い膜でコーティングして摩擦を減らす効果があるため、多くの製品に採用されてきた経緯があります。しかし近年、消費者の間では「オーガニック」や「自然派」といったイメージが強く、比較的高価格帯の「ノンシリコン」製品、つまりシリコーンを使用しない製品への関心が非常に高まっています。
三洋化成工業が2019年6月26日に発表したこの革新的な原料は、まさに現在の市場の強い需要に応えるものです。シリコーンの持つ優れた平滑性(すべりやすさ)を、新たな化学的なアプローチで実現しており、これによりノンシリコンシャンプーやコンディショナーの性能を大きく底上げすることが期待されます。
🌿【ノンシリコンなのに高機能】髪と環境に優しい次世代原料の魅力
この新しい原料は、単に指通りを良くするだけでなく、現代人が抱えるさまざまな髪の悩みに対応できる多機能性も兼ね備えているのが特筆すべき点でしょう。具体的には、花粉やPM2.5といった微細な粒子が髪の毛に付着することを防ぐ「アンチポリューション機能」や、ヘアカラーの美しい色合いが長く続くようにサポートする「退色防止機能」も付与できるとのことです。
PM2.5とは、大気中に浮遊する粒子のうち、粒径が2.5マイクロメートル以下の極めて小さな物質のことで、健康への影響が懸念されています。この小さな粒子が髪に付着するのを防ぐ機能は、特に都市生活者にとって非常に魅力的です。SNS上でも、「ノンシリコンでこの機能はすごい」「指通りとカラーキープが両立できるならぜひ試したい」といった、期待感を示す反響が見受けられます。
このように、従来のシリコーンに頼らず、高い使用感と現代的なニーズに応える多機能を両立させた新原料は、今後のヘアケア製品のスタンダードを変えるかもしれません。三洋化成工業は、この高機能な原料を2020年を目途に発売する計画です。そして、その売上目標として、2023年度には2億円を目指すとのことです。この挑戦は、消費者にとっても選択肢を広げ、より髪と環境に優しい製品を選べるようになるという点で、大いに歓迎すべき動向と言えるでしょう。
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