深刻な人手不足時代に考える!外国人非正規雇用に二の足を踏む企業のリアルな本音とは?

2019年6月26日、就職情報大手のマイナビが発表した調査結果は、日本の雇用市場における外国人非正規雇用に対する複雑な現状を浮き彫りにしています。深刻な人手不足が叫ばれる一方で、アルバイトなどの非正規雇用として外国人を採用することに「意向がない」と回答した担当者が、なんと全体の約半数に達しているというのです。日本の労働力が減少し続ける中、外国人材の活用は喫緊の課題ですが、今回の調査結果は、企業側が抱える根深い懸念を示していると言えるでしょう。

この調査は、過去半年以内に非正規雇用の採用業務に携わった担当者1,519人を対象に、2019年5月にインターネットで実施されました。非正規雇用としての外国人採用について意向を聞いたところ、「採用意向なし」が49.0%となり、「意向あり」とほぼ拮抗する結果となりました。このデータからは、多くの企業が外国人材の受け入れに際して、単なる人手不足の解消だけではない、様々な課題に直面している様子が伺えます。特に、採用に慎重な企業側の懸念や不安に焦点を当ててみるべきでしょう。

業種別に見ると、外国人採用に積極的な業種とそうでない業種に、はっきりとした差が見られました。例えば、顧客との対面サービスが多いホテル・旅館業界では81.0%、コンビニ・スーパー業界では62.4%が採用に前向きであると回答しています。これらの業種は、慢性的な人手不足が特に深刻であり、現場での業務遂行のために外国人人材を貴重な戦力と見なしていることが分かります。一方で、同じく人手不足が問題となっている建設・土木業界では、採用意向がわずか37.0%にとどまっており、業種による仕事の特性や求められるスキルによって、採用意欲が大きく異なることが見て取れるでしょう。

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外国人採用の壁:「日本語能力」と「文化の違い」への不安

では、「採用意向なし」と答えた担当者は、具体的にどのような点を不安視しているのでしょうか。理由を複数回答で尋ねた結果、最も多く挙げられたのは「日本語能力に不安がある」で52.6%に上りました。非正規雇用とはいえ、職場で円滑なコミュニケーションを取るためには、一定水準の日本語能力、特に聞き取りや会話能力が不可欠だと考えている担当者が多いことがわかります。続く理由として、「文化や価値観の違いに不安がある」が34.2%、「任せられる業務が少ない」が28.6%という結果でした。ここでの「文化や価値観の違い」とは、例えば、業務への取り組み方や時間厳守の意識、職場の人間関係における暗黙のルールなど、異文化理解を要する領域での摩擦への懸念を示すものでしょう。

これらの調査結果を踏まえると、企業が外国人材の非正規雇用に二の足を踏む背景には、単に労働力としてだけでなく、現場でのマネジメントや教育コストの増加を見積もっている現状があると思われます。特に中小企業や零細企業では、外国人材に特化した教育体制を整備する余裕がないことが、採用をためらう大きな要因になっていると推察できます。SNS上でも、「日本語が話せないと仕事にならないのは当然」「企業側の教育体制の整備が追いついていないのでは」といった、企業側の懸念に理解を示す意見や、受け入れ態勢の整備を求める声が多く見られました。

受け入れ企業が行う「特別な取り組み」とは

一方、外国人採用の実績がある、または採用意向がある企業は、どのような取り組みを行っているのでしょうか。最も多かった回答は、意外にも「特別な取り組みは行っていない」で28.4%でした。これは、比較的単純な作業や、外国人材がすでに持っているスキルで対応できる業務が多い職場、またはごく少数の採用にとどまっているケースなどが含まれている可能性が高いでしょう。しかし、その次に「外国人向け教育の整備」(21.1%)、「日本人社員の語学力強化」(20.6%)、「公正な能力評価の構築」(20.1%)といった、具体的な受け入れ体制を構築しようとする動きも見られます。

「公正な能力評価の構築」とは、外国人従業員の能力や成果を、国籍や言語能力に関わらず、客観的な基準で評価する仕組みを整えることです。これは、外国人人材がモチベーションを保ち、長期的に活躍するためには欠かせない要素でしょう。私見ですが、今後、日本の労働市場がさらに国際化していく中で、単なる労働力の確保というだけでなく、外国人材を**多様性(ダイバーシティ)**の源泉として捉え、彼らが持つ異文化的な視点や知識を組織全体の成長に活かす視点が、日本企業には強く求められていくことでしょう。企業と外国人材双方が、未来に向けてより良い共存関係を築いていくためには、互いの歩み寄りと積極的な体制整備が必須だと言えるでしょう。

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