【2020年3月開催】ブロックチェーンの未来を決める国際会議!「BG2C」が描く新時代のルールと社会実装の行方

インターネット以来の歴史的な大発明と称される「ブロックチェーン(分散型台帳)」の世界に、今まさに大きな変革の波が押し寄せています。2020年3月9日から2020年3月10日の2日間にわたり、東京都内で国際会議「BG2C、フィンサムBB」が開催されることになりました。日本経済新聞と金融庁が共同で主催するこのサミットは、技術の健全な進歩と革新的なビジネスの創出を目的としています。実社会への導入が急速に進む一方で、プライバシーの保護といった克服すべき課題も多く、世界中から集まる有識者による本質的な議論へ高い関心が寄せられている状況です。

SNS上でもこの発表は大きな話題を呼んでおり、「いよいよ国を挙げた本格的なルール作りの議論が始まるのか」「利便性と安全性のバランスをどう取るのか注目したい」といった期待の声が多数寄せられています。暗号資産の基盤技術として誕生したブロックチェーンですが、現在では金融の枠組みを大きく飛び越え、貿易や物流の現場、さらには製品の流通経路を追跡するサプライチェーンなどへも活用が広がっているのです。このように、目覚ましいスピードで私たちの生活に浸透しつつある新技術だからこそ、世界共通の明確な運用ルールを確立することが今まさに急務となっています。

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リブラの衝撃と中国の台頭がもたらす地殻変動

近年の動向を振り返ると、2019年6月にアメリカのフェイスブック社が独自デジタル通貨「リブラ」の構想を発表した出来事は、世界中に強烈なインパクトを与えました。しかし、各国の政府や金融機関から国家の金融秩序を揺るがしかねないという懸念が示された結果、当初予定されていた2020年中のサービス開始という計画は一歩後退せざるを得ない状況に追い込まれています。一方で、2019年10月には中国政府がブロックチェーン技術の導入を国家戦略として推進することを表明し、デジタル人民元の発行に向けた動きを加速させている模様です。

これらの一連の動きは、単なるデジタル通貨の覇権争いにとどまらず、国家の通貨主権や国際金融のあり方を根本から変えてしまう可能性を秘めています。私は、こうした巨大なパワーバランスの変化が起きている今だからこそ、日本が主導して国際的な議論の場を提供する意義は非常に大きいと考えております。一部の巨大IT企業や特定の国家が主導権を握るのではなく、国際社会全体が納得できる公平なルールを策定することが、結果として世界経済の安定と健全な技術発展を両立させる唯一の道になるのではないでしょうか。

分散型技術のメリットと直面する運用の壁

ここで、そもそもブロックチェーンとはどのような技術なのかを簡単におさらいしておきましょう。この技術の最大の特徴は「分散型」という仕組みにあり、これはデータを管理する特定の中心的なサーバーや管理者が存在しないことを意味します。ネットワークに参加する全員で同じデータを共有し、相互に監視し合うことで、情報の改ざんを極めて困難にし、誰でもデータの正当性を検証できるようにした画期的なシステムなのです。特定の管理者がいないため、システム全体がダウンしにくいという強みも持ち合わせています。

しかし、夢のような技術にも現実的な問題が残されているのが実情です。代表的な暗号資産であるビットコインに代表されるように、この技術には高い匿名性があるため、不正に得た資金の出所を隠す「マネーロンダリング(資金洗浄)」に悪用されるリスクが常に付きまといます。さらに、データの改ざんを防ぐための複雑な計算処理に膨大な時間がかかってしまうため、お店での買い物といった即時の支払い処理には向いていないという決定的な弱点もあり、これらが普及の壁となって立ちはだかっているのです。

進化するプラットフォームと多分野への応用

こうした初期の弱点を克服するために、「イーサリアム」や「ハイパーレッジャー」といった新しい世代のブロックチェーン基盤が次々と誕生しています。これらは、あらかじめ設定した条件を満たすと自動で契約が実行される仕組みなどを備えており、より柔軟で高速な処理を可能にしました。こうした技術革新に支えられ、活用事例は金融以外の分野へも爆発的に広がっています。例えば、インターネット上で株式や債券を小口発行して資金を調達する「STO(セキュリティ・トークン・オファリング)」というデジタル証券の仕組みが注目を集めている状況です。

このSTOが普及すれば、これまで莫大なコストがかかっていた即時決済や少額の投資が容易になり、企業の資金調達や個人の投資のハードルが劇的に下がることが見込まれます。さらに、改ざんが不可能な特性を活かして、土地の登記手続きや音楽・画像の著作権管理、さらには不正のないクリーンな電子投票システムへの応用など、社会の根幹を支える仕組みへの導入が進められています。私たちの生活をより便利で透明性の高いものに変える可能性を秘めた、まさに社会のインフラとなる技術と言えるでしょう。

誰もが当事者となるルール作りの新時代へ

しかし、技術の進歩に対して法律やルールの整備が追いついていない現状に対し、金融庁などは強い危機感を抱いています。どんなに優れた技術であっても、市場の安定や消費者の保護、そして犯罪の防止が担保されなければ、実社会で安心して使うことはできません。現在のブロックチェーンが置かれている状況は、かつて急速に普及したものの無法地帯と言われた黎明期のインターネットの姿に酷似しています。利便性だけを追求して暴走させるのではなく、社会的な安心安全をどう守るかという視点が不可欠です。

今回の国際会議に登壇するジョージタウン大学の松尾真一郎研究教授は、ブロックチェーンが生活に身近になったことで、一部の指導者だけでなく、すべての人が直接民主主義的にルール作りに参加する段階に入ったと指摘されています。これまでは技術者だけの議論だったものが、これからは全人類にとっての「真剣勝負」になるという力強い言葉には、私も深く共感いたします。一企業や一国家の利益を超え、社会全体でこの革新的な技術を育てるための知恵を絞る今回のサミットから、素晴らしい未来の指針が示されることを期待して止みません。

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