銀行窓口での海外送金が割高に?みずほ銀行が手数料改定へ踏み切った本当の理由

2020年2月3日、大手のみずほ銀行より、個人のお客さまを対象とした店頭での海外送金手数料を、2020年4月1日から3000円引き上げるという発表がありました。具体的には、みずほ銀行の海外支店へ送金する場合は従来の5000円から8000円へ、他行へ送金する場合は5500円から8500円へと変更されます。外貨建てでの国内送金に関しても同様の引き上げが実施される予定であり、窓口を利用する方にとっては無視できないコスト増となるでしょう。

今回の改定の背景には、昨今のマネーロンダリング対策の強化があります。マネーロンダリングとは、犯罪などで得た汚いお金の出所を隠し、正当な手段で得たお金のように見せかける行為のことで、資金洗浄とも呼ばれます。これらに対処するため、銀行の窓口では本人確認手続きがいっそう厳格化されており、その事務コストが大幅に増大しているのです。今回の手数料見直しは、窓口業務に掛かる正当なコストを改めて適正化する目的があると言えます。

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ネットバンキングへの誘導と金融機関の課題

実は、法人向けにはひと足早い2020年1月より、すでに同額の手数料引き上げが実施されていました。さらに、みずほ銀行では個人向けのネットバンキングによる海外送金サービスを提供していないため、今回の対応には利用者を窓口から遠ざけたいという意図も垣間見えます。また、これまで提供されていたテレホンバンキングサービスも2020年4月をもって終了されることとなりました。

SNS上では「窓口が使いにくくなるのは困る」「ネットで完結できないのが不便」といった切実な声も上がっています。しかし、金融業界全体で見れば、三菱UFJ銀行は2019年6月、三井住友銀行も2019年12月に、同様に店頭での手数料引き上げを断行しました。各社ともコストに見合う収益を確保するため、ネットへの誘導を加速させる戦略をとっていることは間違いありません。

私個人としては、デジタルトランスフォーメーションが加速する中で、銀行が実店舗の運営コストを再考するのは時代の必然だと考えています。しかし、デジタルツールに不慣れな層をどうサポートしていくのかという点は、メガバンクが今後取り組むべき大きな課題です。利便性とコストのバランスを、利用者がどう捉えていくかが問われているのかもしれません。

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