【2019年必読】現代社会の科学不信に鋭く迫る!サイエンス作家竹内薫が選ぶ知的好奇心を刺激する3冊

2019年6月27日にサイエンス作家の竹内薫さんが選んだ「目利きが選ぶ3冊」は、現代社会が抱える科学と人々の意識の複雑な関係を浮き彫りにしています。特に注目すべきは、新聞社の科学記者であった三井誠氏によるルポルタージュ『ルポ 人は科学が苦手』(光文社新書)です。この作品は、科学の最前線を取材する中で著者が直面した、アメリカにおける根深い科学不信の実態を鋭く描き出しています。

著者は、ワシントン特派員としてアメリカの最先端科学の現場を心躍らせながら取材し始めましたが、そこで目にしたのは、自身の期待とは裏腹な、科学を頑なに否定する人々の存在でした。当時のトランプ政権が地球温暖化を認めようとしなかったことや、「地球上の生物はダーウィンが唱えた進化したものではなく、6000年前に神が創造した」と主張する宗教勢力の台頭は、その顕著な例です。さらに、「地球は平らだ」「アポロの月面着陸はでっちあげだ」と信じる人々まで現れ、科学的論理がまったく通用しない状況が蔓延している様子が克明に描かれています。

科学記者の目を通して綴られたこのルポは、なぜ現代を生きる人々が、これほどまでに科学を拒否してしまうのかという、現代社会の大きな矛盾に切り込んでいます。著者は、人類がもつ「石器時代の心」が、複雑で論理的な科学的思考を阻んでいるのではないかという問いを投げかけています。これは対岸の火事ではなく、同様の科学不信は日本国内にも広がりつつあるでしょう。科学技術が生活の基盤となっている現代において、この問題提起は私たち読者一人ひとりが真剣に受け止めるべき重要な警鐘だと感じます。

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📚思わず笑ってしまうユニークな植物名と未来を切り拓くプログラミングの魅力

竹内さんが選んだ残り2冊も、私たちの知的好奇心を刺激するユニークなラインナップです。1冊目は、藤井義晴氏の『ヘンな名前の植物』(化学同人)です。この本には、ヘクソカズラ、サルノキンタマ、ブタノマンジュウなど、一度聞いたら忘れられない、珍妙な名前をもつ植物たちが登場します。いったい誰が、どのような理由でこれらの名前をつけたのか?その命名の背景に思いを馳せると、植物学という専門分野が、途端に身近でユーモラスなものに変わります。読者は、植物の名前でここまで笑え、驚かされるとは想像もしていなかった、と竹内さんは語っています。

そして3冊目は、レシュマ・サウジャニ氏の『Girls Who Code 女の子の未来をひらくプログラミング』(日経BP、鳥井雪訳)です。この書籍は、かつて人類初のプログラマーや、アポロ11号の月面着陸の危機を救ったプログラマーが女性であったという歴史的な事実に光を当てています。プログラミングは、デジタルアートの制作からセキュリティ分野に至るまで、女の子たちの未来を無限に広げる「魔法の本」であると紹介されています。私自身の意見ですが、情報技術が社会の基盤となる現代において、ジェンダーに関わらず、すべての子どもたちが論理的思考力を養うプログラミングに触れる機会をもつことは、極めて重要だと考えます。この本は、未来の技術者を育むための素晴らしい一歩となるでしょう。

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