カジュアル衣料の代名詞として多くのファンに親しまれている「しまむら」に、大きな転換期が訪れています。2020年1月27日、同社は取締役の鈴木誠氏が2020年2月21日付で新たな社長に就任する人事を発表しました。現社長の北島常好氏は会長へと退き、次代へとバトンが渡されることになります。長年、郊外での店舗展開と徹底した低価格路線で成長を続けてきたしまむらですが、現在は競合他社やネット通販の台頭により、かつてない試練に直面しているのです。
今回の経営体制刷新の背景には、深刻な客離れという現実があります。しまむらは、コストを抑えた独自の仕入れと販売戦略によって、多くのお客様の支持を獲得してきました。しかし近年、ファーストリテイリングが展開する「GU(ジーユー)」のような強力なライバルの出現に加え、ECサイトの利便性が飛躍的に向上したことで、市場環境は一変しました。しまむら側も値引き販売の強化や品揃えの絞り込みといった対策を講じましたが、かえってそれがお客様の購買意欲を削ぐ結果となってしまったのは非常に残念でなりません。
新体制で目指す、既存店復活のシナリオ
北島社長は2018年に就任して以来、既存店舗の改装など改革に力を注いできましたが、業績の回復は容易ではありませんでした。2019年12月には、2020年2月期の連結純利益の見通しを、当初の234億円から161億円へと大幅に下方修正せざるを得ない状況に追い込まれました。このニュースに対し、SNS上では「しまむらの店舗の雰囲気が変わることに期待したい」「ネット通販に負けない独自の商品開発を待ち望んでいる」といった、ブランドへの期待と心配が入り混じる声が多く見受けられます。
新社長に就任する鈴木誠氏は、1989年にしまむらへ入社し、長年現場で実力を磨いてきた生え抜きのリーダーです。私は、今回の人事には単なるトップの交代以上の意味があると感じています。これまでの成功体験に縛られず、今のお客様が本当に求めている「価格」と「楽しさ」を再定義できるかどうかが、再建の鍵を握るでしょう。現場を知り尽くした鈴木氏だからこそ可能な、斬新な売り場改革や、心を躍らせるような新商品の開発に、いちファンとしても大きなエールを送りたいと思います。
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