2020年1月29日、神奈川県相模原市にある障害者施設「津久井やまゆり園」の敷地で、痛ましい事件の記憶を抱えながらも、次なる一歩を踏み出すための工事が始まりました。2016年7月に起きた悲劇により、多くの尊い命が失われてから歳月が流れる中、県は事件現場となっていた居住棟の建て替えに着手したのです。
今回の計画では、新たに居住棟を新築する一方で、敷地内の管理棟や体育館については既存の建物を活用し、改修工事を進めていく予定です。目標とする2021年4月の完成に向け、関係者の間では現場の安全を第一に、慎重かつ丁寧な作業が続けられるでしょう。
分断から共生へ、小規模施設への移行
かつて多くの入所者が生活していた元の居住棟は、すでに役目を終え解体されています。現在、利用者の皆さまは横浜市にある「芹が谷園舎」にて仮住まいをされていますが、この体制も変化の時を迎えています。県は、相模原市の現地と横浜市の仮移転先周辺の2カ所に、定員各66名の「小規模施設」を整備する方針を固めました。
専門的な見地から言えば、この「小規模施設」への移行は、単なる場所の移動ではなく、施設運営のあり方を根本から見直す重要な転換点です。大人数で共同生活を送る従来のスタイルから、一人ひとりに寄り添いやすい環境への改善は、当事者主体の支援を実現する上で不可欠なステップと言えるのではないでしょうか。
このニュースに対し、SNS上では多くの反響が寄せられています。「ようやくここまで来た」という安堵の声とともに、「建物を変えるだけでなく、障害者支援のあり方そのものを社会全体で深く考えるべきだ」といった、真の共生社会を求める切実な意見も散見されます。こうした皆さまの真摯な眼差しこそが、再発防止の大きな力となるはずです。
今後、県は施設職員等で構成する支援チームを組織し、利用者の皆様が将来どこでどのように暮らしたいのか、その意思を確認する作業を丁寧に進めていくとのことです。ハード面の完成だけでなく、利用される方々が主役として自分らしい生活を選択できる権利を尊重することこそが、この再生計画の真の目的に違いありません。
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