🔥LIXIL経営混乱、終結へ!瀬戸氏CEO復帰は薄氷の賛成53.7%。再建へのガバナンスとペルマスティリーザ問題は?

株式会社LIXILグループ(以下、LIXIL)の長期間にわたる経営の混乱は、2019年6月25日に開催された定時株主総会、およびその後の取締役会を経て、一つの区切りを迎えました。株主提案により、瀬戸欣哉氏が最高経営責任者(CEO)への復帰を果たしたのです。この復帰劇は、およそ8カ月間に及んだ経営の迷走に終止符を打ち、今後の経営再建への道筋をつけるものとして注目を集めています。

しかし、瀬戸氏の取締役選任に対する賛成比率は、LIXILが2019年6月26日に開示した臨時報告書によれば、わずか53.7%でした。これは、選任に必要な過半数を辛うじて上回ったに過ぎず、瀬戸氏を含む株主側が提案した他の候補者たちも軒並み50%台前半という「薄氷の可決」であったことが判明しています。この数字は、株主が瀬戸氏陣営を全面的に支持したとは言い難く、今後の経営のかじ取りの難しさを象徴していると言えるでしょう。

一方で、会社側が提案した候補者も同様に賛否が拮抗しました。取締役会議長に就任した松崎正年氏への賛成比率は52.46%で、否決された福原賢一氏が44.92%、竹内洋氏が44.39%と、いずれも過半数に届きませんでした。アメリカの有力議決権行使助言会社、インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が会社側を支持しつつも、福原・竹内両氏への反対を推奨していたことが、株主の判断に影響を及ぼしたと考えられます。

この結果を受け、取締役会議長に就任した松崎氏は、株主総会の結果は「株主の判断が全てだ」と受け止め、瀬戸氏に対して「自分を監督してください」と要請したことを明かしました。その上で、今後はその役割をしっかりと果たし、「建設的な意見が飛び交う取締役会にしたい」と、瀬戸新CEOとの協力的な姿勢を明確に示しています。松崎氏は、企業の不正や経営の独断を防ぎ、健全性を高めるための仕組みであるコーポレートガバナンス(企業統治)の優等生として知られるコニカミノルタの取締役会議長も務めており、その経験や知見がLIXILの企業統治に良い影響をもたらすことが期待されます。

私見として、この極めて低い賛成率での復帰は、瀬戸氏にとって「信任された」というよりは「混乱を収めるためのやむを得ない選択」という側面が強いと考えられます。この状況下では、取締役会議長である松崎氏との関係構築や、現在14人にまで肥大化した取締役会をいかに円滑に、かつ迅速に機能させるかが、瀬戸氏のCEOとしての手腕を測る最初の試金石となるでしょう。SNS上では、今回の結果について「ようやく決着したか」「まだ火種が残りそう」といった賛否両論の反響が見受けられ、特に「LIXILのペルマスティリーザはどうなる」という懸念の声が多く上がっています。

この1年近くの経営の停滞は、LIXILの業績に深刻な悪影響を与え、2019年3月期には521億円もの最終赤字を計上しています。瀬戸氏が最も重視するのは、この業績を早急に回復させ、最終黒字へ転換することでしょう。しかし、その過程で、業績悪化の根幹にある固定費の高さなど、瀬戸氏が迅速かつ厳しい決断を迫られる局面が何度も訪れると予想されます。

特に注視すべき問題として、LIXILの業績の重荷となっているイタリアの建材子会社ペルマスティリーザの処遇が挙げられます。これは、瀬戸氏が業績不振を理由に一時売却を決定し、その買収を推進した前CEOの潮田洋一郎氏との対立を決定づけた、いわば「象徴的な事業」です。国内市場の基盤固めを優先したい瀬戸氏にとって、ペルマスティリーザをどう処理するかは、経営再建における最も重要な課題の一つとなるでしょう。賛成率がわずかに過半数を超えたという状況は、瀬戸氏が今後、自分の経営方針をどこまで貫き通せるのか、あるいは潮田氏の過去の影響力を完全に排除できるのかについて、疑問を抱かせる要因となり得るのです。瀬戸新CEOには、14人の取締役会を納得させるだけの目覚ましい実績を、早期に示すことが強く求められています。

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