【2019年6月】北海道電力 新社長が語る「ブラックアウト再発防止」と「泊原発」の行方:株主総会とSNSのリアルな反響

2019年6月26日は、道内企業の株主総会が一斉にピークを迎えた日でした。中でも注目を集めたのが、北海道電力(ほくでん)の総会です。札幌市内のホテルで開催されたこの総会では、2018年9月に発生した北海道全域での大規模停電、通称ブラックアウト(全道停電)に関する責任問題や、泊原子力発電所(泊村)の再稼働をめぐる議論が、白熱した展開を見せました。

総会では、一部の株主から、泊原発の再稼働の断念や、ブラックアウトの責任を問う形での全取締役解任など、計6議案が共同で提案されました。しかし、会社側はこれらの株主提案をすべて否決し、原発再稼働の方針を堅持する姿勢を明確にした格好です。前年より6人多い249人の株主が出席した総会は、1時間54分にわたり議論が交わされました。

総会終了後の取締役会では、新体制が発足しました。副社長から昇格した藤井裕(ふじい ゆたか)氏が新社長に就任し、社長としての初会見に臨んでいます。藤井新社長は、経営の最重要課題として、あのブラックアウトの経験を決して忘れることなく、再発防止に向けたアクションプランを地道に進めていく、と力強く述べました。この「アクションプラン」とは、具体的には電力の安定供給体制をより強固にするための施策群のことを指しています。

また、藤井新社長は、経営を取り巻く厳しい環境として、新電力との競争激化、つまり電力自由化による競争の激化、そして泊原発の再稼働審査が長期化している現状を挙げています。社員に向けたメッセージでは、エネルギー全般に関する事業環境が、これまでのやり方が通用しないほど急速に変化していることを指摘し、社員一丸となってこの状況を打破するため、対面営業の強化などに全力を尽くす考えを表明しました。競争に勝ち抜くためには、従来の殿様商売から脱却し、顧客と直接向き合う姿勢を重視するという強い意志が感じられます。

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テロ対策施設「特重施設」など安全対策費用の不透明さ

一方で、泊原発の今後の安全対策に関わる費用については、現時点での明言を避ける姿勢が見られました。具体的には、原発に設置が義務付けられている特定重大事故等対処施設(とくじゅうしせつ)、通称「特重施設」と呼ばれる、テロ攻撃や大規模な自然災害発生時に原子炉の重大な損傷を防ぐための施設や、再造成を予定している防潮堤にかかる費用について問われた際、「現在、安全審査が進んでいる最中であり、(安全対策の前提となる)基準地震動、つまり原発が耐えられるように想定する地震の揺れの最大値の再検討もこれから」であると説明しています。設計条件が変われば金額も変動するため、現時点では費用を示すことはできないという回答に留まりました。

この日の取締役会では、真弓明彦前社長が会長に就任し、氏家和彦取締役が副社長に昇格するなど、新たな役員体制も発表されました。取締役の数は合計12名となっており、経営陣の刷新を図ることで、難局を乗り切る決意が見て取れます。

SNSでのリアルな反響:「再発防止」への期待と「泊原発」への懸念

この北海道電力の株主総会や新社長の発言は、インターネット上のSNSでも大きな反響を呼んでいます。特に、多くの道民の生活を脅かしたブラックアウトの再発防止については、「本当に二度と起こさないでほしい」「新社長の言葉どおり、着実に進めてほしい」といった、切実な期待を込めた意見が多数見受けられました。一方で、泊原発の再稼働をめぐる議論に対しては、「安全対策費用を明示できないまま再稼働を目指すのは無責任ではないか」といった、安全性を懸念する声や、株主提案を否決した会社側の姿勢に疑問を呈する声も上がっています。北海道の電力事業の行方は、引き続き多くの人々の関心を集めていくことでしょう。

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