【若者の国連APU】「幸せとは何か」を問い続ける就職支援。1年生からのキャリア設計が外国人留学生を日本企業へ導く

2019年5月29日付の報道は、大分県別府市に拠点を置く立命館アジア太平洋大学(APU)が展開する、独自のキャリア支援戦略を伝えました。APUは、学生の半数にあたる約3,000人が海外からの留学生という、まさに**「若者の国連」**とも評される豊かな国際性を誇っています。村上健・事務局部長(当時)が語ったのは、職業選択という枠を超え、「自分の生き方を見つめ、深掘りするプロセス」を後押しするという、APUならではの就職支援の理念でした。

APUでは、2011年から「キャリア・デザイン」を正課の授業として設置しています。特に1年生から2年生を対象とした初期の授業は、単なる企業研究ではなく、心理テストやグループワークを通じて自分の興味分野やライフスタイル・価値観を多角的に客観視するハードな内容です。「幸せとは何か?」といった根源的な問いを学生に真摯に問いかけ、職業選択に留まらない人生のビジョンを作らせることを重視しています。

上級生向けには、業界分析に加え、企業ごとの組織文化の違いに着目させることで、自らのキャリアに最適な企業を見つけ出す分析能力を磨きます。また、グローバルに展開する企業が喉から手が出るほど欲しがる、3カ国語を話せる学生が珍しくないというAPUの強みを最大限に活かすため、製造業や商社などから担当者を招き、7週間にわたってパーソナルキャリアを語ってもらう授業も用意しています。

SNS上では当時、「APUのキャリア授業は本格的だ」「幸せを問うなんて大学らしい」といった、教育内容への評価の声が上がっていました。立地のハンデを乗り越えるため、APUは2003年から**「オンキャンパス・リクルーティング」**を推進し、会社説明会だけでなく採用面接までを学内で行う企業が増加。2018年度には約250社が参加し、留学生の進路決定に大きく貢献しました。

コラムニストとしての私の意見ですが、APUのキャリア支援は、「キャリア教育」の本質を示しています。それは、単なる内定獲得のテクニックではなく、多文化の中で磨き合った知性と個性を、実社会で存分に生かせるよう、学生自身の「軸」を確立させることです。留学生の半数が日本企業への就職を望むという事実は、APUがグローバル人材を日本企業へ導く、重要なプラットフォームとして機能していることを証明していると言えるでしょう。

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