【地銀のDX革命】ふくおかFGが挑む「RPAで業務2割減」。余剰人材をスタートアップ育成とFinTechに振り向ける未来戦略

2019年5月29日付の報道は、ふくおかフィナンシャルグループ(FG)が打ち出した、日本の地域金融機関の未来を左右するであろう、大胆な中期経営計画を伝えました。同社は2022年3月期までの3年間で、デジタル技術や自動化を駆使し、既存業務の約2割を削減するという、非常に野心的な目標を掲げました。これは、削減によって生まれた貴重な人材資源を、新しい成長分野へと再配置するという、**デジタルトランスフォーメーション(DX)**の推進を核とした戦略です。

ふくおかFGが業務効率化の柱とするのは、定型業務をソフトウェアロボットで自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入です。RPAとは、人がPCで行う定型的な操作を自動化する仕組みのことで、これにより、全体の業務プロセスを約2割効率化し、その分、行員を付加価値の高い業務へと振り向けます。SNS上では当時、「地銀もRPAを本格導入するのか」「事務作業が減るなら顧客対応が充実しそう」といった、効率化への期待の声が上がっていました。

生み出された経営資源の再配置先は、未来の地域経済を支える分野です。長崎大学との起業家育成講座の立ち上げ、取引先の事業承継やM&A(合併・買収)支援、そしてフィンテック企業の強化などに、重点的に人材を振り向けます。フィンテックとは、金融(Finance)と技術(Technology)を融合させた新しいサービスのことです。特に個人向けでは、相続専門の担当者や資産運用のプロを育成するなど、コンサルティング能力の強化も図られます。

さらに、同年4月に統合した十八銀行との**シナジー(相乗効果)**についても、2025年3月期までに100億円を見込むという具体的な目標を明らかにしました。コラムニストとしての私の意見ですが、このふくおかFGの戦略は、人口減少と低金利で苦しむ日本の地方銀行が生き残るための、最も現実的かつ先進的なモデルだと言えます。

業務効率化で人材を削減するだけでなく、その人材を**「地域経済のコンサルタント」として再定義し、新しい産業や事業承継の支援に振り向けるという発想こそが、地方銀行の新しい使命です。RPAとDXをテコに、地域社会の活性化という社会貢献と企業の成長**を両立させようとするふくおかFGの挑戦は、日本の金融機関全体にとっての試金石となるでしょう。

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