世界中の視線が大阪に注がれている2019年06月28日、昨夜行われた日中首脳会談の全貌が徐々に明らかになってきました。まさに「歴史的な転換点」とも呼べるような動きが、外交の舞台裏で進行しているようです。2019年06月27日、安倍晋三首相と中国の習近平国家主席が会談を行いましたが、そこで飛び出したのは、なんと北朝鮮情勢に関する極めて具体的な「伝言」でした。習主席から安倍首相に対し、先日行われた中朝首脳会談における金正恩委員長とのやり取りが詳細に伝えられたのです。
習主席が「メッセンジャー」に? 拉致問題への意外な言及
西村康稔官房副長官が明かしたところによると、習主席は金正恩氏に対し、日朝関係に対する日本の立場や安倍首相の考えを直接伝えたといいます。さらに驚くべきは、習主席が「日本人拉致問題の解決を含め、日朝関係の改善を強く支持する」と明言した点でしょう。これまで歴史的な経緯から微妙な距離感にあった日中関係ですが、中国トップが日本の最重要課題である拉致問題でこれほど前向きな「後押し」を見せたことは、外交上の大きなサプライズと言えるかもしれません。
ここで、ニュースでよく耳にする「朝鮮半島の非核化」と「国連安保理決議」という専門的な言葉について、少し整理しておきましょう。「非核化」とは単に核兵器をなくすだけでなく、その製造施設や開発能力も含めて放棄させることを指します。また「国連安保理決議の完全な履行」とは、北朝鮮の核・ミサイル開発を止めるために国際社会が一致して決めた「貿易制限などの制裁ルール」を、抜け穴なく守り抜くことを意味します。今回、日中両首脳がこの点でも連携して取り組むと一致した意義は極めて大きいのです。
SNSでの反応と、編集部が見る「蜜月」の真意
このニュースが報じられるやいなや、SNS上では驚きと期待、そして警戒の声が入り混じっています。「中国が拉致問題で味方してくれるなら心強い」「膠着状態を打破するきっかけになるかも」といった期待の声が上がる一方で、「米中貿易摩擦で苦しい中国が日本にすり寄ってきているだけでは?」「言葉通りに信用していいのか」といった冷静な分析も散見されました。確かに、ネット上の意見が割れるのも無理はありません。
私自身、一人のメディア編集者としてこの動きを冷静に見ると、今の中国にとって「日本との関係改善」は、対立が深まるアメリカへの牽制球という側面が強いように感じられます。いわば「戦術的な蜜月」とも呼べる状況でしょう。しかし、動機が何であれ、北朝鮮に対して絶大な影響力を持つ中国が動いたという事実は、日本にとって千載一遇のチャンスに他なりません。この「雪解け」ムードを一過性のものに終わらせず、具体的な成果へと繋げられるか。安倍外交の手腕が、まさに今試されているのではないでしょうか。
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