スマートフォン決済市場の勢力図が大きく塗り替えられるニュースが飛び込んできました。メッセージアプリ大手のLINEは、2019年6月27日に開催された事業戦略説明会で、NTTドコモとの提携を発表しました。この動きは、すでに同年3月にスマホ決済で提携していたフリマアプリのメルカリが加わった枠組みに、ドコモが合流するという形で、まさに業界再編の狼煙を上げるものです。これにより、LINEの「LINE Pay(ラインペイ)」、メルカリの「メルペイ」、ドコモの「d払い(ディーばらい)」という強力なサービスが手を組み、ソフトバンク・ヤフー陣営、そして楽天陣営と、3つの巨大なキャッシュレス陣営が激しく競い合う構図が鮮明になってきました。
この提携の核心は、主に二点にあります。一つは、三社による加盟店の共同開拓です。そしてもう一つが、決済サービスの相互開放です。加盟店が三社のいずれかのQRコード決済を導入すれば、利用者はLINE Pay、メルペイ、d払いの全てのスマホ決済サービスを利用できるようになる仕組みを目指します。これは消費者にとって大きな利便性向上につながるでしょう。なぜなら、これまで乱立していたQRコード決済サービスは、店によって使えるものが異なり、財布の中に複数のカードがひしめくように、スマートフォンの中にも決済アプリが乱立している状況だったからです。
提携発表時点で、LINE Payは約90万カ所、メルペイは約45万カ所、d払いは約10万カ所の加盟店を展開しています。この三社のネットワークが相互に利用可能になることは、一気に日本国内での利用可能店舗を増やすことを意味します。LINE Payの長福久弘最高執行責任者(COO)は、「各社の特徴を生かしながら加盟店を開拓して、日本を真のキャッシュレス大国にしたい」と力強く語りました。現在、LINEとメルカリは2019年5月から加盟店開拓での連携を既に開始しており、決済サービスの相互利用を可能にするシステム開発も進めている段階です。
この大型提携は、まさに「乱立するサービスは消費者の利便性を損ねる」という業界共通の課題に対する、明確なアンサーだと言えます。企業間の壁を越えた連携が進むことで、私たち利用者はより快適に、シームレスにスマホ決済を利用できるようになるでしょう。スマホ決済の普及には、利便性と安心感が不可欠であり、この提携はまさにその両方を高める一手です。
💳LINEが描く金融サービスの未来:クレジットカードと信用スコア事業
一方で、LINEは提携にとどまらず、自社サービスの利便性を高める取り組みも同時に進めています。その一つが、クレジットカード発行サービスです。2019年8月からは、オリエントコーポレーションと米クレジットカード大手のVISAと共同で、スマートフォンアプリ上でクレジットカードの申請から発行までを完結できるサービスの予約を開始する予定です。これにより、オリコがカードを発行し、それがLINE Payなどのスマホ決済に利用できるようになり、決済手段の選択肢がさらに広がります。
さらに注目すべきは、同じく2019年6月27日から開始を発表した**信用スコア事業「LINEスコア」**です。「信用スコア」とは、ユーザーのさまざまな情報からその人の信用度を点数化する仕組みのことで、LINEの各種コンテンツや金融系サービスの利用状況、さらにはいくつかの質問への回答などを分析し、100点から1000点までの間で点数を算出します。この点数が高ければ高いほど、より信用度が高いと判断されることになります。
LINEスコアの導入は、今後の金融サービス展開の基盤となるものです。たとえば、同年夏には、この信用スコアに基づいた短期間の融資サービスを開始する計画が明らかにされています。SNSでの評判としては、「LINEの利用状況がスコアになるのは少し怖い」「でも審査なしで融資を受けられるなら便利そう」といった、期待と懸念が入り混じった反響が見られました。しかし、この信用スコア事業は、銀行口座を持たない人々や、従来の金融サービスでは評価されにくかった人々にも、新たな融資やサービス提供の可能性を開くものとして、非常に大きな意味を持つと私は考えます。利用者のデータを活用し、よりパーソナライズされた金融サービスを提供するという未来は、もうすぐそこまで来ているでしょう。
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