【投資家必見】日本株「薄商い」の深層! G20警戒ムードに加え、株の決済期間短縮(T+2)が売買を冷え込ませる理由を徹底解説!

現在、日本の株式市場で「薄商い(うすあきない)」が続いており、投資家の間で懸念が広がっています。東京証券取引所(東証)の市場第一部の売買代金は、2019年6月24日に1兆4115億円という約4年半ぶりの低水準を記録するなど、活況の目安とされる2兆円を下回る日が目立っている状況です。この商いの細りには複数の要因が絡み合っていると考えられますが、最も注目されているのは、間近に控えた重要イベントと、証券決済制度の大きな変更であります。

まず、直近の大きな要因として、2019年6月28日から29日にかけて大阪で開催されるG20首脳会議、特にその期間中に予定されている米中首脳会談を前にした「様子見ムード」が挙げられるでしょう。アメリカと中国の間で繰り広げられる貿易摩擦の行方は世界経済、そして日本株にも甚大な影響を及ぼすため、投資家は会談の結果を見極めようと、積極的な売買を控えていると考えられます。しかし、市場関係者の間では、これとは別に、もう一つ、非常に専門的かつ影響力の大きい理由が指摘されているのです。

それは、2019年7月16日の取引から、株式売買の決済期間が短縮されるという制度変更の影響です。現在、「約定日」から3営業日後(T+3)に決済を完了していたものが、この変更により2営業日後(T+2)へと短縮されます。このわずか1日の短縮は、一見すると小さな変化に思えますが、市場の参加者、特に高速取引(HFT)業者と呼ばれるプレイヤーには非常に大きな影響を与えているのです。

HFT業者が売買を手控える? 専門家が指摘するシステム改修の「壁」

この決済期間の短縮が、なぜ薄商いを招いているのでしょうか。みずほ証券のシニアテクニカルアナリストである中村克彦氏は、「コンピューターによる自動取引を手がけるHFT業者などの海外投資家が、制度変更に備えてシステムの改修やテストを優先しているためではないか」と指摘しています。HFTとは「High Frequency Trading」の略で、極めて短い時間で大量の売買を繰り返す超高速取引のことです。彼らは高度なアルゴリズムを駆使し、わずかな価格差からも利益を得ることを目指しているため、決済期間の変更は、その取引システムの根幹に関わる問題となるわけです。

ある国内株式ストラテジストも、「HFTは顧客の注文ではなく、自己勘定で取引をするため、顧客を気にせずに自らの都合で売買を手控えることができる」と解説しています。つまり、システム変更という内部的な事情を優先し、一時的に市場での活動を休止している可能性が高いということです。このような大規模なシステム変更に伴う売買の冷え込みは、過去にも例があります。東京証券取引所が2010年1月に稼働させた高速売買システム**「arrowhead(アローヘッド)」**導入前の2009年12月も、同様に商いが乏しくなりました。智剣・OskarグループのCEOである大川智宏氏は、当時を振り返り、「アルゴリズム取引を手がける投資家が売買を手控えたようだ」と述べています。

こうした専門家の見解を踏まえると、現在の薄商いは、G20という外部要因だけでなく、T+2決済への移行という内部的なシステム変更が、市場の主要な担い手であるHFT業者らの活動を一時的に抑制しているという構造的な要因に起因していると言えます。SNSでも「最近、板がスカスカだ」「海外勢が全然入ってきてない感じがする」といった、市場の活気のなさを指摘する反響が多く見られ、多くの投資家が肌でこの異変を感じ取っているようです。

私自身の意見としては、こうした市場の流動性(取引のしやすさ)の低下は、特に個人投資家にとっては大きな懸念材料だと考えます。流動性が低いと、希望する価格で売買が成立しにくくなるリスクが高まるからです。しかしながら、T+2への移行は、国際的な決済期間の標準に合わせる動きであり、日本市場の利便性と信頼性を高めるためには不可欠なステップであると評価すべきでしょう。今は一時的な「産みの苦しみ」として捉え、米中首脳会談の結果待ちと、システム変更のシステム改修が終わるまで、しばらくは薄商いが続くものと見ておくべきでしょう。この特殊な状況が、相場全体に与える影響を慎重に分析していく必要があります。

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