【午後4時半退社の衝撃】味の素が仕掛けた「ノー残業」革命!ミレニアル世代が目指す幸福な働き方と意識改革の妙案

会社がいくら「ノー残業」を標榜しても、長年にわたって社員に染みついた長時間労働の習慣は、一筋縄では消えません。社員が本当に早く帰りたくなるためには、常識を覆すような大胆な施策が必要です。2019年5月29日付の記事は、味の素が仕掛けた意識改革の妙案を報じました。同社は、従来の定時終業時刻である午後5時20分から、まだ明るい午後4時30分へと終業時刻を大幅に繰り上げたのです。その狙いは、社員たちに**「会社以外の居場所」**を持つことを強く迫る点にありました。

この劇的な変化を最も活かしたのが、アミノサイエンス事業本部(当時)の塩谷美咲さん(29歳)のようなミレニアル世代です。彼女はキャリアへの焦りを感じる中で、2017年4月から午後4時30分終業が決まったことで、念願だったグロービス経営大学院への通学が可能になりました。学校まで30分弱で到着できるため、図書館で予習や復習に十分な時間を割くことができ、2年間で無事修了を果たしています。今や味の素の本社では、午後6時を回ると人影もまばらな光景が日常となったと言います。

この「午後4時半終業」の発案者は、人事部の古賀吉晃さん(33歳)です。彼は、終業時間を少し早めた程度では、残業代の減少による収入減と、家族と過ごす時間の質の改善が釣り合わず、社員の行動は変わらないと分析しました。そこで、「収入が下がってでも早く帰りたいと思えなければ、社員の行動は変えられない」と考え、終業時刻を常識外れの午後4時30分に設定したのです。これは、高級車よりも自己実現や家族との幸せな生活に関心を持つ、彼のようなミレニアル世代の価値観を反映した戦略でした。

しかし、この提案は当初、労働組合から強い反発を受けました。午後4時半という早さは、顧客や取引先からの問い合わせが増える夕方の時間帯と重なり、結果的に残業を強いられかねないという懸念があったからです。ですが、「早く帰りたくなる終業時刻」が、夜までの間に時間的な**“新しい世界”を生み出すという制度設計の狙いを理解するにつれて、組合内の空気は変わっていきました。そして、フレックスタイム制や在宅勤務**など、柔軟な働き方をさらに進めることを前提に、労働組合は受け入れを決断しました。

SNS上では当時、「午後4時半は羨ましすぎる」「勇気ある決断だ」「日本の長時間労働の悪しき慣習を壊してほしい」といった、賛同と驚きの声が多数上がっていました。コラムニストとしての私の意見ですが、味の素が実践したこの「午後4時半衝撃療法」は、単なる労働時間の短縮ではありません。「働き方改革」の本質とは、時間的な余裕を強制的に作り出すことで、社員の意識とキャリア観を会社主導で変革し、最終的に生産性を向上させるという、経営戦略なのだと言えるでしょう。古賀氏の思惑通り、社員が私生活の充実に魅力を感じ、自然に残業を避けたくなるという好循環が、日本の企業文化に一石を投じたことは間違いありません。

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